直前のエントリーに書いたように、rdiff-backupを使ってバックアップ運用を始めたのだが、普段アクセスしないところをアクセスし始めたためか、不良セクタが出てしまった。 smartctlの結果は次のような感じである。
197 Current_Pending_Sector 0×0012 100 100 000 Old_age Always - 1
198 Offline_Uncorrectable 0×0030 100 100 000 Old_age Offline - 1
このうち、”Current_Pending_Sector”は「アクセスに失敗したけど、代替セクタへの移動がまだのセクターの数」らしい。代替セクターへ割当させるためには、該当するセクタへの書き込みが必要とのこと。仕方ないので、エラーの出たディスクを一旦RAIDのアレイから外して、もう一度アレイに入れて同期を取り直してみた。
すると今度は別のディスクでまた読み込みに失敗して”Current_Pending_Sector”が1つ出てしまった。トホホです。2つ怪しいディスクを抱えてこれ以上作業するのも危険なので、もう一つディスクを発注する。ずっと予備のを買っておいておこうとは思っていたのが、結局問題が起こってから泥縄式に買うはめになってしまった。
さて問題のディスクを新しく買ったディスクと交換して、不良セクタの出たディスクを別のパソコンにつなげてKnoppixで起動する。まずは、不良セクタのアドレスを調べる。次のようなsmartctlコマンドでディスクにテストをさせる。
smartctl -t long -d ata /dev/sda
しばらくすると、次のようなエラーの行がsmartctlの結果に表示される。
SMART Self-test log structure revision number 0
Warning: ATA Specification requires self-test log structure revision number = 1
Num Test_Description Status Remaining LifeTime(hours) LBA_of_first_error
# 1 Extended offline Completed: read failure 90% 2021 1953520732
この結果から不良セクタのLBAのアドレスが、1953520732だということが分かる。ちなみにこのディスクのfdisk -luの結果は次の通りで、不良セクタの場所は実際に使っているパーチィションの外であることが分かる。
Disk /dev/sda: 1000.2 GB, 1000203804160 bytes
255 heads, 63 sectors/track, 121601 cylinders, total 1953523055 sectors
Units = sectors of 1 * 512 = 512 bytesDevice Boot Start End Blocks Id System
/dev/sda1 63 321299 160618+ fd Linux raid autodetect
/dev/sda2 321300 1953520064 976599382+ fd Linux raid autodetect
実際には使用しない領域なので実害はないが、ずっとエラーが出るのも気持ち悪いので以下のコマンドで不良セクタを上書きする。
dd if=/dev/zero of=/dev/sda bs=512 seek=193520732 count=1
すると、”Current_Pending_Sector”が0になった!。でもまだ”Offline_Uncorrectable”が1のままなので、もう一度セルフテストを実行する。
smartctl -t long -d ata /dev/sda
すると無事に、”Offline_Uncorrectable”も0に戻った。実にさわやかな気分である。このディスクはスペアとして置いておいて次にアレイのディスクで障害が起きたら交換することにしよう。本当はパソコンに入れておいてホットスペアとして自動で切り替わるようにしたいのだが、もうドライブベイがないのでホットスペアは断念する。
ご自宅サーバーのバックアップは、夜間のデジカメで撮った写真や動画のrsyncによるフォルダー同期、ブログの内容のMySQLのダンプといった最低限のものだった。が、最近仕事でサーバーインフラの構築についていろいろと勉強したので、もうちょっと真剣にバックアップについて考えてみた。
rsyncによるデジカメ写真の1世代バックアップだが、バックアップ対象のデータはRAID5のディスクにおいてあるので1台までのディスク障害には耐える。しかし、SAMBA経由で見せているWindowsからうっかりフォルダーを削除したりして、夜間のrsyncによるフォルダー同期まで気がつかないとデータが永久に失われてしまう。これが現行のrsyncのバックアップの一番の問題である。仮に日次のrsyncを週次にしたところで、タイミングによってはうっかり削除に対応出来ない点では同じである。
なので、業務データなどでは、週次のフルバックアップ(複数世代)+日次の差分バックアップなどになるのだが、さすがにご自宅サーバーでここまでやるとやり過ぎ感は否めない。
なにかぴったりくるバックアップのソリューションがないかと思ってたどり着いたのが、定期購読しているWEB+DBのバックナンバーの特集「バックアップの研究」である。この特集、実にステキでP.107のバックアップツールの比較表では8項目、8種類が網羅されている。
WEB+DB PRESS Vol.47|gihyo.jp … 技術評論社
最初はbaculaなど複数サーバーのバックアップ、暗号化、自動世代管理、ストレージのプーリングなど高機能なものに最初に目がいったが、さすがに大げさなことに気づいた。結局、この本で一番シンプルなrdiff-backupが非常に気に入った。ステキな点は、以下だ。
とくに1点目は重要だ。一般的なフルバックアップ+順方向の差分だと、ずーっと差分バックアップというのもリスクがどんどん高くなっていくので、一定のタイミングで起点となるフルバックアップを取り直す必要がある。そうすると取り直したフルバックアップ直後の障害に備えて、取り直したフルバックアップ以前にリストアするためには、さらにそのもう1世代前のフルバックアップも必要となるというジレンマがある。結局、本当は1世代のフルバックアップしか必要なくても2世代のフルバックをとらざるを得ない。しかし、逆方向の履歴を持つと起点となるフルバックアップが最新なので1つのフルバックアップだけで、逆差分により任意の時刻へのリカバリーが可能である。ああ、ステキすぎます。
とういわけで、以前のRAID5のトラブル時に唯一生き残ったSeagateの1.5Tをサーバーにつけてバックアップディスクとしてバックアップ運用を開始したところである。
次回は、LVMのスナップショット機能とこのrdiff-backupを使って、無停止でXenのディスクイメージのバックアップをとる方法について書く予定です。
3年ちょっと愛用していたER-6iがついに断線してしまった。コネクターの部分のケーブルの曲げ具合を調整すると鳴るようにはなるがもう常用するのは難しい。次のは前のヘッドフォン買ったときのブログのエントリーである。
断線してしまったER-6i1はケーブルが長過ぎる(1.5mもある!)点を除いてはすっかり満足していたので、次のも同じEtymotic Research社のヘッドフォンでiPhoneに対応してマイクのついているhf2あたりを考えていたのだが、ネットで調べてもあまりレビューがないが、レビュー記事を見ずに買うにはいささか高すぎる。
ETYMOTIC RESEARCH ( エティモティックリサーチ ) >hf2 Ruby 【サウンドハウス】
そんなとき、2chのカナルヘッドフォンのスレをみてると
160 名前:名無しさん┃】【┃Dolby 投稿日:2009/03/31(火) 01:53:20 ID:Qe+4TgnI0
結局1万以下だとどれがいいですかね。
自宅録音/mix作業でヘッドホンの長時間だと重くて疲れると
いう理由で考えているのですが、それなりにフラットだけど低音も
しっかり逃さないという意味ではどれがおすすめですか?162 名前:名無しさん┃】【┃Dolby 投稿日:2009/03/31(火) 01:56:38 ID:3Ngpmr980
>>160
Apple In-Ear Headphones with Remote and Mic
の書き込みに「そうか、そういえば!」と思い調べてみるとやはり結構、高評価。値段も安いし、これで音質もよかったら結構もうけものである。ただこおヘッドフォンは本来iPod用なので、iPhoneで使用するとボリュームコントロールのボタンは使用出来ないらしい。真ん中の通話ボタンは使用出来るとのこと。iPhoneの純正ヘッドフォンと同等の機能である。
カナル型の革命児「Apple In-Ear Headphones」を聴き比べる
「モノが好き」2 Apple In-Ear Headphones with Remote and Mic レポ1
と言うわけで今朝、Amazonで発注する。早く試したいので体験プライムにすると夕方とどく。早速、夕食後に試聴してみた。このヘッドフォンはL,M,Sの3種類イヤーピースが付属する。最初、デフォルトのMで試してみたところかなりイマイチな音質。すかさずER-6iに換えてみたところやはり、ER-6iの方が圧倒的にいい。素人でも明らかである。
しかしである。しょんぼりしながら、Lサイズのイヤーピースに換えてみたところ劇的に改善した。イヤーピースのサイズはちゃんと耳のサイズに合わせないとだめなようだ。いろいろなレビュー記事に書いてあるが、なんというかER-6i聞こえなかった音が聞こえるようになる。
ただ、気になる点としてはLサイズのイヤーピースをつけてしばらく聴いていると若干耳が痛くなってくる。こればっかりは慣れの問題なのでもう少し様子を見る必要がある。
また、音質以外の点では、ケーブルの長さや質感などまったく申し分ない。マイクがついているのでiPhoneで音楽を聴いたり映画を見ているときに電話がかかってきてもそのまま通話出来るのもステキだ。
いやー、いい買い物しました。たいへん満足です。
久しぶりの更新です。
昨年末に、「素敵!」という理由だけで買ったIntelのAtomマザーに30GBのSSDをつけて、小型ケースのITX-100に組んでみた。サーバーマニアならかなり琴線に触れる構成かと思う。ちなみに、左の写真が家にあるデスクトップ達で左からサーバー、メインデスクトップ、そして今回組んだAtomデスクトップである。
前から気になっていたLinuxのUbuntuのインストールのために高価なスリムベイのDVD-ROM(ケースが小さいので普通のドライブは入らない)を買うのも惜しいので、ネットワーク経由でインストールしてみた。やり方は、DHCPを自前で立てていればとっても簡単だ。まずは/etc/dhcpd.confに次のように起動ファイルと起動サーバーのアドレスを設定しておく。
filename “pxelinux.0″;
next-server x.x.x.x;
そんでもって、起動サーバーにTFTPDを入れてTFTPDのルートディレクトリに、Ubuntu提供の”netboot.tar.gz“を解凍しておけば勝手にインストーラーが立ち上がる。
で、今そのUbuntu環境のFirefoxでこのブログのエントリーを書いている。Linuxのデスクトップもやっと普通に使えるようになって来ていると実感。日本語入力も十分快適だ。ただ若干動作が緩慢でもっさりしている。AtomはPentium4相当らしいので、それにしては少し遅いように思う。今後に期待したい。