また新しいGoogleの本、「グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する 文春新書」が出た。この本も事前にいろいろなブログで書評が載っていたので発売後にすぐに購入。ちなみに「ウェブ進化論」に続いてまたしても初版だった。
さてGoogleについての本はすでに出ているハードカバーの「ザ・サーチ グーグルが世界を変えた」の方が詳しいとは思うが、この本の方が新書ということで量も少なくて読みやすくスッと頭に入るように感じた。実際、この本かなり読みやすい。
Googleのビジネスモデルについては、今まで私は漠然と「あくまで広告がメインだが、他社ポータルサイトへの検索エンジンを提供したりしているし、Google Earthなど新しいビジネスモデルを模索もしている」などと思っていたが、この本によるとどうやら違うらしい。例えばGoogleの2005年第3四半期の決算によると売上高15億7845万ドルのうちアドワーズとアドセンスの合計額が15億5969万で実に98.8%を占めているとのこと。さらに、Googleの収益構造は二重構造になっておりすべては広告ビジネスのためにあるとしている。
従来からのインターネット接続やオフィスソフト販売、案内広告ビジネスを行っている既存の企業は、図の下部(大徳注:アドワーズやアドセンスのこと)に位置するような収益基盤を持っていない。アドワーズやアドセンスによる収益の支えによって無料の「価格破壊」を展開しているグーグルに、勝てるわけがないのだ。
ではグーグルは、いったい何のためにそれら「破壊戦略」を展開しようとしているのだろうか?
それは、グーグルが無料サービスを使って、ありとあらゆる場所に広告をはめ込んでいこうという戦略を持っているからだ。
例えば、Googleがやろうとしている無料のインターネット接続サービスを例にとると、無線の距離が数百メートルしかないので、ユーザーがどの地域からアクセスしているか数百メートル単位で特定できる。また、接続サービスに登録する際に年齢や性別、趣味などの個人情報の登録もされているとするとかなり有効な広告が打てる(新聞とってない私にはとても魅力的)。また、以前このブログの「GyaOを見て思ったテレビの広告モデル」に書いたようにGoogle Videoにもそれぞれの個人に最適化した広告が打てる。
が、「百人いたら百人にそれぞれ個別に最適な広告を打つなんて今までのメディアだと逆立ちしても出来ないから、Googleのビジネスモデルは今までの広告ビジネスとは全く別なビジネスモデルだよなー」とも思う。つまり「インスタントーラーメンやシャンプーなどの大衆消費財はテレビCMなどが有効で、羽田空港の駐車場(この本読めば分かります)などは個別広告が有利なので棲み分けが可能で意外に衝突しないのでは?」と。
などと、うだうだ考えているところにはっと気づかされたのが、弾氏のブログ「404 Blog Not Found」のエントリー「Googleは広告会社か?」というエントリーである。まず、冒頭で
Googleは、単なる「電通2.0」ではない。
ときっぱりと述べた上で、
今までの広告というのは、他の情報を押しのけてそれを人々に見せつけることで、他のものに目を向けなくしてきた。見たくもないものを見せ、買いたくもないものを買わせるのが広告の仕事だ。Googleのやっていることはまさに正反対で、それぞれの人が見たいもの、買いたいものからそうでないものをどけるという手法を編み出したことで現在の地位を得たのだ。
すべてはこの一文に尽きるのではないだろうか?
以前、中島氏の人気ブログのエントリー「任天堂の基調講演を見て感じたこと」をきっかけに任天堂の岩田社長の基調講演のビデオを見て、すっかり岩田社長と任天堂のとりこになった。このビデオはゲーム業界に興味がなくても、相当にすばらしいので一度見ることをお勧めします。で、そのあげく任天堂の株まで買ったり、頼まれもしないのにいかに任天堂の考えかたらすばらしいかについて飲み会で語ってたりしていた。
が、株主といえど大人気のNintendo DS Liteの入手は困難で、ずっと探していたがなかなか見つからなかった。昨日、泥酔して帰る途中、いつものように近所のレンタルビデオ屋によって「Nintendo DS Liteは品切れです」という張り紙を見たり、店内でも一番いい場所がPSPと入れ替わっているのを見て満足しようした。が、昨日はいつもと違って在庫ありとなっていた。その後の記憶がはっきりしないが、翌日起きたらなんと枕元にアイスシルバーのNintendo DS Liteと「もっと脳を鍛える大人のDSトレーニング」、そしてクレジットカードの伝票が転がっていた。
さっそく電源オン。お、起動早い。液晶も十分きれいだし、開け閉めしたときの高級感も十分な上、開けたときのサスペンドからの復帰も非常にストレスなく快適!あとあとタッチスクリーンで漢字を書くときの「サラサラ」という音がとっても心地いい。ともかく使うにあたって全然ストレスがなく自然に使える。さすが岩田社長が「今までゲームをしなかった層にゲームをしてもらって、市場のパイ自体を増やす」と語っているだけのことである。
買ったときだけやってあまり遊ばなくなったPSPとくらべて、他のゲームもほしくなった。いやー、これはもう見つけたら買いですよ。即買い。あー、今日は仕事をしないといけないのに…。さっさと終わらせて「どうぶつの森」を買いに行こう。
前にも書いたが、ロト6で3億円当てた人のブログ。この人、3億円当たったと知るやいなや、周りのいろいろな女性がお金目当てでよってきてひどい目にあったりしていた。が、最近やっとバツイチで2人の子持ちのYさんといい感じになってきており、ここ最近はハートウォーミングなエントリーが続いている。
まだYさんには3億円のことを言ってないようだ。このまま言わないほうがうまくいく気がするが、それもYさんに失礼な話しだしなー。などとと人のことをあれこれ心配している今日この頃。
このhttp://www.webmastereyes.com/、おもしろいサービスです。わくわくするケースとしてはこのURLに代ゼミの東京の大学リンク集(http://www.yozemi.ac.jp/daigaku/kanto/tokyo.html)を入れた場合などです。かなり的確に、難しさや知名度にリンクしていると思います。
こんなの見つけました。分かるようなぜんぜん分からないような。面白いです。もとは「社員1.0と社員2.0」ではないかと。
江島氏の「XMLとアフォーダンス」というエントリーを読んで、初めてアフォーダンスという言葉を知った。
それをとうとう乗り越えることができたのは、先日のこの発見でした。
XMLデータは自分をどう扱って欲しいかをアフォードしてくる
これは、私にとっては飛び上がって驚くほどの視点の転換でした。
この江島氏のエントリー自体は理解出来たのだが、アフォーダンスという言葉はアフォードに対応する日本語がないせいかいまいちピンと来なかった。で、先日やっとこのアフォーダンスという言葉にピンと来た。東京の地下鉄の半蔵門線をよく利用する人なら分かると思うが、半蔵門線は表参道駅で銀座線のホームと向かい合わせになっており、表参道で乗り換える場合はホームの反対側に行くだけでいいので重宝している。ところが電車の長さが半蔵門線の方が長いため、半蔵門線の最後尾車両から銀座線に乗り換えようとすると向かいに行っても銀座線の車両が来ないので前の方に移動する必要がある。
で、この銀座線の車両がない部分には鉄の柵がある。少し話が長くなってしまったがこれこそアフォーダンスだと思う。この鉄の柵は決して転落防止の為ではなく、この鉄の柵の唯一の目的は「ここには銀座線の車両が来ないので、ここからは銀座線に乗れませんよ!」と無言でアフォードすることにある。「ここには銀座線の車両は来ないので、ここからは銀座線に乗れません。」という看板を張るより、きっとはるかに効果的である。
電車に乗っているときは、だいたいこんなとりとめもないことを考えていることが多いものです。