私は本や人のブログに感化されやすい。すぐに冷めるのだが「そうか、知らなかった!」と感動してすっかり洗脳されてしまう。有名なブログChikirinの日記の作者が書いたこの本もそうだ。やや長いが、冒頭「目標は低く持ちましょう!」からの引用。
日本の将来に悲観的な人の多くはそもそも期待値が大きすぎるのです。たとえばそういう人は「世界第2位の経済大国である日本」を維持したいと考えてたり、「国際社会でリーダーシップを発揮し、諸外国から尊敬される日本」を夢想しているようです。 たしかにこんな体たらくの国でそんな高い目標を掲げたら悲観的にもなるでしょう。でも、そんた高みを目指す必要ないのです。 世界には200もの国があります。そのなかで世界2位とは、トップ1%です。あなたは今まで自分の人生において、トップ1%を目指したことがありますか?
これを読んで「そうだ!そんなに頑張らなくていいんだ。今日は月曜で出勤中だけど、休みにして帰ろうか?」と真剣に考えてしまった。そのようなことをTwitterでつぶやいてたら、日中会社であった人に「あんなことつぶやいていたけど、あんたこれ以上ゆるくしてどうすんの?」と言われてしまった。
まあ、冷静に考えたらそうか。 まあ、頑張らなくていいというアドバイスは私には不要でしょうが、「10年以上のローンはダメです」とか「日本は素晴らしい国」とか「日本はアジアのイタリアに」とか「所有という時代遅れ」とか普通だったら「なぜ〇〇は××なのか?」などのキャッチーなタイトルをつけて1冊の新書に出来そうな内容がてんこ盛りなのでおすすめです、ハイ。
普段読んでいるブログ「サバイバル時代の海外旅行術 (光文社新書)(高城剛) – capsctrldays(2011-01-06)」で知ってあまり期待せずにポチる。新書は読みやすいので興味30%ぐらいあればポチることにしている。作者が沢尻エリカの元夫の高城氏というのにも少し興味を持った。感想はというととても面白かった。”ツアーではなく自分で飛行機やホテルを予約して行って、日本語のガイドブックを見ながら名所を巡ります”ぐらいの人にピッタリかと。曰く、日本のガイドブックは全然だめらしい。
まず、「るるぶ」、「ララチッタ」、「ワールドガイド」、「ポケットガイド」は、すべてJTBパブリッシングが出版しています。JTBが出版しているということは、第一にツアー客用につくられていると思っていいでしょう。だから、新興格安エアラインのLCCの情報などは絶対に載らないのです。(中略)。また「トラベルストーリー」、「新個人旅行」、「まっぷる」の版元は、すべて昭文社です。制作スタッフも、3誌ともほぼ同じ。すなわち、同じような情報を、三つ別々の名前で、(中略)。だから、広告を入れている旅行ガイドは旅行者のためではなく、広告主寄りのつくりになっているのです。日本のスペイン版ガイドで広告が入っていないのは、実業之日本社の「わがまま歩き」と成美堂出版の「いい旅・街歩き」だけです。しかし、「わがまま歩き」のスタッフを見ると、20人以上いて、バルセロナ在住は一人だけです。しかも、カメラマンとしてクレジットされています。
とのこと。がーん、「ワールドガイド」愛用してました。氏のおすすめは英語の「ロンリープラネット」のポケット版とのこと。次から買いますです、はい。他にもパイロットやCA向けに書かれた1冊で世界中を網羅するガイドブックなどレアなガイドブックも紹介されている。もちろんガイドブック以外にも、高級ブランドの紙袋をかばんにすると空港で買ったと思われ手荷物カウント免除されるという小技から、LCCの使い方、海外で携帯電話を安く使うノウハウ、熱いところから寒いところまでカバーできる衣類の揃え方(スーツはコナカのシャワーで洗えるのがおすすめらしい)、世界中の料理を集めた分子料理の紹介、CIAのサイトなどを使っての現地情報の収集情報方法、ヨーロッパで流行っている新しいタイプのスタイルのアグリツーリズムなど盛りだくさん。ついつい時間を忘れて夢中で読んでしまった。あまり海外旅行は好きではないが、これを読んでちょっとどこかに行きたくなりました。少なくても読んでるあいだはワクワクできます。これだけ旅が上手なら一緒に行った人は、そうとうエンジョイできるのは確実かと。そういえば、この高城氏は結局どんな仕事をしているんだろう?
まったくノーマークだったが、PHS業界それもWILLCOMをベースにした小説ということであわててiPhoneで購入して一気に読破。投資ファンドに引きぬかれた主人公がリテア(と作中にあるがどうみてもWILLCOM)の再建にとりくみ、再生させるという内容。途中までは史実(?)通りだが、途中からだんだん変わってくる。結末は読んでのお楽しみ。以下、アマゾンにあるあらすじ。
【あらすじ】 ヒロイン亜希子は29歳。世界的なPEファンドに転職直後、業界最弱の通信会社・リテアへの出向を命じられる。そのミッションはリテアの執行役員経営企画部長としてトップラインを引き上げること。無論、近い将来、リテアを好条件で売却するためだ。亜希子の奮闘が始まるが、「若い」「女」「生意気」の3拍子揃った亜希子にはリテアの部下はついて来ようとしない。そこで亜希子のとった手段は・・。【おすすめポイント】1通信業界の内実、戦略コンサルティングファームの手法、外資ファンドの思考など、3つの業界を横断的に学べます。2部下の信頼を得るとき、会議のファシリテーターを任されたとき、新たな市場を開拓するとき、最大利益を得られるプライシングを考えるとき、実際のビジネスの現場で役立つノウハウが小説内に満載です。3小説なので、楽しんで読んでいるうちに自然にビジネス思考が身につきます。
原案の勝間さんが通信業界の仕事をしていて詳しかったのだろうが、ディテールがかなりリアルで面白い。個人的なポイントはだいたいこんな感じ。
それにしてもiPhoneでこれだけ長い本は初めてなのだが、トイレ等にいって「さあ、続き続き」と本能的に紙の本を探してしまい、「そうだ。iPhoneで読んでるんだった」毎回ためらう。修正というのは恐ろしいものだ。読みだすと止まらなくなるので要注意!
最近、久しぶりに面白くて夢中で読んだマンガが「BAKUMAN」である。面白い。面白すぎる。レンタルで3巻まで読んで、ネットでもう4巻が出てることを知り、翌日仕事の合間に4巻を買いに行ったくらいに面白い!一言で言うと「マンガ道」の現代版なのだろうか。むしろ、サルまんの現代版とも言える。
中学生がマンガを書くことに興味を持ち、ジャンプでの連載を目指すマンガだが実にリアリティがある。作者はデスノートの作者なのだが、幾分かは実話なのだろう。普段なにげなく読んでいるジャンプ(いや、読んではいないが)に掲載されているマンガがどれだけ多くの人の力で、そして多くの人の上に立っているかがよーく分かる。いやはは、おすすめです、非常に!
ていうか、5巻は明日発売か!買うぞー。
この本の著者の佐々木俊尚氏は、ネットのジャーナリストとしては一番好きで、著作でちょっとでも面白そうだったら基本的に全部買うことにしている。で、この「仕事をするのにオフィスはいらない」であるが、スターバックスや他人のオフィス、はたまた電車の中などどこでも仕事が出来るワークスタイルを取り扱っておりそれはそれで面白い。が、それよりも圧倒的に感動したのは、自分の愛用ツールをを紹介した第5章「クラウドを使いこなす」である。約70ページだが、有料・無料のクラウドの中のサービスを使いこなす方法満載で、この章だけでもこの760円の価値は十二分にあると言える。
私もRSSリーダーもiPhoneもDropBoxもオンラインのマインドマップも使っているが、どれもこれも佐々木氏の方が上を行っていると認めざるを得ない内容であった。手始めに佐々木氏が薦めているiPhoneのRSSリーダーのアプリ”Byline”を使うべく、Livedoor ReaderからGoogle Readerに乗り換えて、Bylineを試してみたところ、本当にステキだ。Livedoor Reader用のLDR TouchやAero Readerで不満だった点がことごとく解消している。私のiPhoneアプリの中で文句なく最高の出来だ。
どうすごいかについては、私にあったときに聞いてみて欲しい。おそらく聞きたいと思った以上に熱く語るので。
今日は仕事始めなので(?)、仕事の帰りに映画「ハッピーフライト」を見に行った。この映画、途中で退屈になること等はまったく無く最後まで一気に楽しめました。個人的な見所としては次の通り(順不同)。
ところで、さっそうとしたCAのシーンで思い出すのは、映画「Catch me if you can」で、レオナルド・デュカプリオが厳重警備の空港に侵入するために近所の女子大生にスチュワーデスの格好をさせた上、機長に変装した自分を取り囲ませて堂々と空港に入っていくシーンである。このシーン、本当に美しい。数ある映画の中でもしかしたら一番好きなシーンかも知れない。
でもでも、この映画のCA達もさっそうとしてましたよ。本当に安心して人にお勧め出来る映画です。といっても残念ながら、今週の金曜でだいたいの映画館で終わってしまうようですが…。まあ、DVDが出たら借りてみてくださいな。
超整理術などで有名な野口さんとアスキーの遠藤さんの本。久しぶりに面白いと思った。1995年には世界でトップだった日本人一人あたりのGDPが現在22位まで落ちてしまった。この理由として、ジェネラルパーパス・テクノロジーであるITが世界の産業構造を製造業中心の工業社会からITを主力にライバル企業と戦う情報社会に変えてしまったのにかかわらず、日本が追随できていないことが原因としている。ジェネラルパーパス・テクノロジーとはかつての電気がそうであったようにゆっくりとだがドラスティックに世界の構造を変えていく技術とのこと。
またこの本では1980年代に導入されたメインフレームが20年経ってレガシーシステムとなり、足を引っ張っているという主張もあるが、これはメインフレーム=レガシーというより、むしろかつては最新システムだった基幹システムがレガシーシステムとなっても動き続けるぐらい組織に変革がなかったことも原因だと思う。このことは最後にも述べられている。
p.190
以上で述べたこととITシステムは、表裏一体の関係がある。「日本の情報システムが古いままなのは、日本の企業が変わらなかったからだ」といもいえるし、「日本の企業が変わらなかったから、日本の情報システムが古いままなのだ」ともいえる。
で、筆者も「はじめに」で述べているようにこの本は問題提起を行っているが、具体的な解決策はあまり示されていないのが残念。それほど根が深い問題と言うことだろうか。
お金入門の本などを読むと大体、ほとんどの投資信託は猿にダーツを投げさせて選んだポートフォリオ(ランダムに選んだポートフォリオ)の運用成績を上回ることは出来ない、だから素人はTOPIXやダウ平均株価に連動する投資信託(インデックスファンド)を買うべし!などとある。では、どの国のどの投資信託を買えばいいのか?という素朴な疑問にこの本はおよそ60ページの第1章で答えてくれる。
少額の資金しかない個人投資家でも、IWRD(SPY+EFA)80%+EEM20%、もしくはTOK75%+EEM25%で世界の株式市場をほぼカバーできる。このポートフォリオはプライベートバンクの一任勘定とほぼ同じで、運用報酬ははるかに安い。長期的にはそのコスト差によって、「富裕層だけが投資出来る特別なファンド」のパフォーマンスを上回るだろう。
ここで出てくるSPYやEFAやEEMは、ETF(上場投資信託)と呼ばれる物でその名の通り実際にアメリカの証券市場に上場されており、まるで株のようにいつでも売り買い出来る上、普通の投資信託に比べて信託報酬も安くこの本でも庶民の味方としている。
というわけで、まずは親や親戚から頂いた娘の出産祝いを銀行の定期預金にするかわりにetradeに娘名義で口座を開いてみた。まだまだ金額としては全然少ないが目指しているのは、よくドラマなどで主人公がどうしてもお金が必要なときにお母さんが「本当は結婚するときに使うつもりだった」などといいながらタンスの奥からとりだしてくるアレである。イー・トレードでは親も口座を開くことを条件に未成年でも口座は開けるのでさっそく開いてみた。
後は入金して、そのお金でドルを買って、そのドルでTOK75%+EEM25%を全額買うだけだ。イー・トレードはTOKもEEMも取り扱っている。ちなみに費用はドルを買うときの為替手数料が1ドルあたり25銭でETFを買うのがそれぞれ25ドルの計50ドルである。どうせ50ドルかかるのなら少し足してもいいかも知れない。
これでいくらか儲かるなら1章の内容だけでも安い本だが、2章以降もエマージングへの投資、FXのしくみ、ヘッジファンド、タックスヘイブンなど分かりやすく解説しており、私もいくつか目から鱗がおちた。株はやっているけど国内ばかりでそろそろ海外投資という人におすすめの一冊です。
この本のタイトルははじめは筆者である海部美和さんのブログで見たのだが、意味は一度見てすぐに理解できた。子供のころ、私の田舎ではまだまだ海外旅行や海外で暮らすなどということはなんというか雲の上のような存在だった。(が、大人になり都会に出てきて大きい会社のサラリーマンだと割と海外赴任などあり帰国子女も結構いることを知ったが)。で、割と最近まで無条件に海外の生活の方が生活レベルが上で便利だと思っていたわけですよ。
が、大人になり海外に出かけて思ったのは、「日本ってかなり住みやすいところじゃん」てこと。まあ日本の環境のすべてが良いというわけではないが、少なくとも「こんな住みにくい日本よりも○○の方が全然いいっ!」ということは全然無いと思う。なので、「もういいじゃん、日本の中で閉じてしまっても」というパラダイス鎖国的な考え方もよく分かる。
しかし、反対に日本が世界の中で先進国であり続けるためにはパラダイス鎖国なんかしてちゃだめだ。携帯電話ビジネスも三菱電機も撤退したし、やっぱりグローバルなマーケットを相手にしてないとそのうち衰退してしまう。という意見もよく分かる。
そう考えると、今話題の出島を作って一部分だけ開国してしまえという分裂勘違い君の案は秀逸だ。
シリコンバレーをはるかに超える、世界一のイノベーション都市を、日本に作る方法 – 分裂勘違い君劇場
東京から20分の街に経済特区を作り世界中から優秀な経営者やエンジニアが集まり日本の次世代のビジネスを作っていく。そしてそれらのビジネスが製造業に代わり日本を引っ張っていくというアイデア。
移民を受け入れて単純労働を置き換えるとヨーロッパのように職を奪われる人の抵抗も多くなるだろうが、もともと存在しないマーケットを創り新しいビジネスを展開する分には誰も文句はないだろう。まさか「Web検索による広告モデルは俺がやろうと思っていたのにGoogleに取られた」などという人がいないように。
娘が生まれて病院に通ったり毎晩お風呂に入れたりでなかなか書く時間がなかったのでひさびさの更新です。皆様いろいろと暖かいお祝いの言葉ありがとうございました。
さて以前書いたように、勝間本に「会計は簡単な割りに役に立つので勉強したほうがいい。出来たら家計簿を複式簿記でつけてみよう」とあったので簿記の本などを読んで、「じゃあ次の本は?」となるのだが本屋に行っても簿記の資格本が多くなかなか会計の仕組みを書いた本がない。と思ったら、なんと勝間さんが書いた本がありました。灯台下暗しとはまさにこのことか。
この本、普通の投資家の人でも自分で企業の決算書を読んで自分で健全な成長を続けているかどうかを学べる指南書となっている。とはいえさらっと説明はしているものの財務諸表3点(損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書)の読み方の最低限の知識が前提のようである。
私の場合、簿記の本に載っていなかったキャッシュフロー計算が分からなくて、いったん脱線して本屋でざっとみてよさげな「キャッシュフローのしくみ」なる本を買って理解した上で続きを読んだのでちょっと時間がかかってしまった。趣味で勉強しているのでいくらでも回り道が出来る。
ある程度時間をかけて理解できただけあって以前に比べると少しは会計に関してかなり理解が進んだと思う。うまく言えないが業務を会計の視点から見れるようになった気がする。以下、今回の発見。
会計というのは合法的にある程度操作可能で、利益を多く見せて投資を呼び寄せたり少なく見せて節税できる。例えば利益を多く見せたいのであれば減価償却に定額法を使い、逆に少なく見せたいのであれば定率法を使う。いずれにしても実際の利益とは異なるでよーく見ると怪しいとわかる。が、見破るにはそれなりの知識が必要。
過去に株価を維持するために実際よりも儲かっているように見せかける非合法な会計操作が行われ、アメリカのエンロンの破綻などで株主が被害を被った。株主を守るため、企業に正確な会計報告を発表することが義務付けるためにSOX法が制定された。
株式会社は株主の為に常に成長することが期待されているので、S字カーブを積み重ねるように既存事業の成長が鈍化する前に新しい事業を立ち上げ続けなければならない。これが企業が常に新規事業に投資している理由である。
さてこの本、「企業がよくやる合法的な会計操作の見破り方」について書いてあるが、逆の見方をすると「利益を操作する会計操作の仕方(入門編)」の本でもあることは否めない。クラッキング対策の本がクラッキング入門になってしまうようなものでこれは仕方ないのかもしれない。この会計操作の世界もいたちごっこの世界なのだろう。
週末に見つけて一気に読んでしまったブログが「4.5畳の恋人。」である。IT企業勤務・勇太郎が同棲している一級建築士・夏子との日々を書いた日記だが、普通でないのはこの二人4.5畳のワンルーム・マンションに住んでいたこと。
4.5畳って一人でも十二分にせまいのだが、それを二人で住むとありえないぐらい狭く光ファイバーの工事やガスの点検の人もドン引きしてたらしい。麻布十番だというのに家賃は5万円。ちなみにこのブログ本にもなっている。
あと特徴的なのは作者の勇太郎氏はどMで同居している夏子はどSなこと。夏子はいつもいつも無茶なことを勇太郎に押し付けるのだが勇太郎はそれなりに楽しんでいるのが文面から伝わってくる。
ブログなので時系列に読もうとすると逆順になり、読みにくいのだがそれでもおすすめのブログです。 暇なときに一気読みませう。
筆者 「鉄道が本気出したらこんなもんじゃない!満員電車なんて10年で東京からなくすことができる」
大徳 「でも田園都市線なんて超過密ダイヤだし、車両もこれ以上伸ばせないしさすがに無理でしょ」
筆者 「打つ手はいくらでもある。信号システムの改良、総二階建て車両の導入、鉄輪式リニアなどを導入すると4倍ぐらいまで増やせるよ。」
大徳 「でもそれらの施策をするためにはかなりの予算が必要じゃないの?そんなに余裕あるの?」
筆者 「それは電車の運賃のイノベーションで解決するのさ。公共機関ということで運賃は不当に安く抑えられているけど、需要に見合ったプライシングによりもっともっと利益が上がるようになるよ。その利益を投資すると満員電車なんてなくすことができるよ、きっと」
大徳の脳内の筆者とのコミュニケーションはだいたいこんな感じ。勝間本には、「本の値段と内容は比例する。安い本はそれなりの内容」とあったが、ひさびさに充実の新書を見つけた。筆者の鉄道に対する現状とビジョンのギャップに対する怒り、「鉄道が本気出したらすごいよ!」というのがびしばしと伝わってくるし、分かりやすいのでとても面白い。この内容で760円はとてもとてもお買い得である。最近では新書などはかなり速読で30分ぐらいで読んでしまうのだけれども、ひさびさにじっくりと熟読してしまいました。
最近話題の本だが人気がありすぎるのでなんとなく避けていたが本屋でパラパラと見てこれは買わねばと思った。最初の数ページを見るだけで早くも興味深々である。例えば著者の勝間和代氏は「慶應義塾大学商学部卒業までは、中等部からエスカレータ方式だったため、受験勉強をしないかわりに~」のあたりは普通だが、「19歳で公認会計士2次試験に合格」で「おっ」とお思い、「21歳で長女を出産して以来、3人の娘の育児・家事に~」というくだりで「えっ?」と思い、そして「英語のTOEICのスコアを新卒時の420点から3年で900点に向上」というので完全に惹きつけられてしまった。900点もすごいが420点というのもすごい。
さらに私のハートを鷲づかみにしたのが、冒頭の見開きにある勝間さんのおすすめの生産性向上グッズである。おおまかなラインナップは、EMOBILEのカード、USB万歩計がついていてパソコンに体重などが取り込める体重計、自転車に取り付け可能なWindows MobileベースのGPS端末、音楽プレイヤーのクリエイティブのMuVo、ヘッドホンは高級カナル型のER-6 、心拍数の測定できる腕時計といったところ。どれもこれも私が持っているもの、もしくは長年欲しくて購入を検討しているグッズばかりである上、何ゆえにiPodでなくMuVoなのか?などと突っ込みどころもちりばめられている。またそのページに勝間さんの写真もあるのだがそれがなんというか社会の教科書みたいな感じなのである。もちろんそのままレジに直行した。1,500円なり。
さて好奇心に駆られて読み始めてみたが、内容は非常にすばらしいものであった。ここ最近読んだ本ではひさびさの大ヒットである。みんなこれを読んで世界で19位に甘んじている日本人の生産性が向上すればと思う。
この本を読んで気づかされたのが、まずアウトプットを増やすべしということだ。
せっかく良い情報を見つけて、インプットしたとしても、それを成果として表さないと宝の持ち腐れです。
私は、知的生産の時間配分で、インプットとアウトプットの時間配分はほぼイコール、5対5であるべきという信念を持っています。
アウトプットとしてブログのエントリー数アップとともに実際に勝間式を実践したことをこのブログで書いていきたいと思う。また他にも書くことはいろいろありそうなので、新たに「勝間式」なるブログのカテゴリーを作ってみた。
何かと話題な本なのでプチッとクリックして英語版を買って積読していたのだが、昨年末に本屋で日本語版を見つけて泣きながらレジに…。
主張は、「インターネットでWebサービスを公開するんだったら、メソッドを公開するよりも、 URIにマッピングしてリソースをいろいろ公開したほうがいいよ。そうすると、リソースにブックマークできるし、URLを他人に知らせることが出来るし、リソース同士で相互にリンクも張ることでプログラムがリンクをたどれるし。あとHTTPにはちょうどいい感じでCRUD(Create, Read, Update, Delte)に相当するメソッド(Post, Get, Put, Delete)があるから、公開するリソースへのアクセスはこれらのHTTPのメソッドを使ってさ。で、このコンセプトをROA(Resource Oriented Architecture)と呼ぼうぜ!」といったところか。
これを読むと沸々と「リソースに全部URIをつけて公開するのはいいと思う。意味のあるURLは分かりやすいし。そう思うとWebサービスでない普通のWebアプリもこの規約に従えば、いいことはあっても悪いことはないのではないだろうか?さしてポリシーも無くURLを決めるぐらいだったら、WebアプリでもURLに関してはRESTfulにしちゃってもいいのでは?後でそのままWebサービスとして公開するのも簡単だし。」
などと思ったりしていたのだが、Railsはすでにそうなっていた。以下、Rails2 PDFより
Rails 2 makes no apologies for its all-in attitude about RESTful development and replaces the standard script/generate scaffold with the scaffold_resource functionality from 1.2. The general attitude seems to be “Why wouldn’t you want to create RESTful scaffolding?”.
There’s not much not to like with the RESTful generation – giving you RESTful forms in the view templates and the appropriate RESTful structure in your controllers.
教訓:英語版の技術書を買うんだったら和訳が出るまでに読みきらないと悲しい結果になる
最近読んで私的に大ヒット!だったマンガ。関係ないが近所のレンタル店でマンガのレンタルをやっているので最近はマンガ喫茶から足が遠のいてしまった。このマンガもレンタル店のおすすめコーナーにあったので中身も見ずに4巻大人借り。ダイバーなので海猿のようなダイビングのマンガかと思いきやアキバ系メイド将棋マンガだった。そんな分野ありかよと思う貴方、だまされたと思って読んでみてください。面白いです。
以前、ちょっとだけネット将棋をやったもののまったく歯が立たず「こりゃ、勉強しないと無理だな」と悟ったのを思い出して、レンタル屋になかったハチワンダイバー5巻と一緒に、まんが将棋入門まで買ってしまうはまりぶりです。
鉄道マニアは、三脚を使って電車を撮影したり、「キハ」などとついている型番(?)に異常に詳しいとかそんな程度の認識しかなかったが、鉄道マニアにもいろいろあるようだ。中には鉄道にのってなんぼというカテゴリーもあるらしい。
最近読んで素朴に面白かった「鉄子の旅」は、普通の女子の漫画家の菊池直恵氏が鉄道マニアの横見浩彦氏 と一緒にひたすら電車に乗りまくる漫画だ。新幹線を使わずに鈍行と夜行を乗り継いで九州にいったり、大回りと称して160円で関東1都6県を旅したり(合法らしい)、潰れそうなローカル線のこれまたつぶれそうな駅にいって感慨にひたったり、レールクィーンと称して読者の女性を巻き込んでみたりなんとも楽しそうだ。
一番印象に残ったのは、鉄道マニアの横見氏が「この駅はすばらしい」と感慨に浸って漫画家の菊池氏が「わかんないなー」と理解を示さなかったときに言った「この駅は明治時代からあって、戦争で戦場に行く兵士を見送ったり、田舎から都会に出て行く人を見送ったり、はたまた戦場や都会から帰ってきた人を出迎えたり、この町の歴史をすべて見てきたんだ。そしてその駅が今もここにあり見ることが出来る。すばらしいとは思わないのか!」 という意味のことをせつせつと語る部分。うろ覚えで細かい内容は覚えていないが確かに地方の駅にはなんともいえない趣があると思う。
鈍行電車の旅って妙にノスタルジーがあるが、この漫画は人里離れた田舎に鈍行電車で行ってみたくなるそんな漫画です。
最近見つけた恐ろしくインパクトのあったマンガ。「国家繁栄維持法」なる法律によりすべての国民は子供のときに注射を受け、その注射の中には1/1,000の確率で特殊なナノカプセルが入っており、そのカプセルを注入された人は18から24歳までのあらかじめ設定された日にカプセルの破裂により死んでしまう。
この注射の目的は、国民に対して「死」への恐怖感を植えつけることによって「生命の価値」を再認識させることで、この法律により犯罪率も低下しているという設定。
カプセルによって死んでしまう人には国の係員から24時間前に「死亡予告証」、通称「逝紙(イキガミ)」が配布される。主人公はこのイキガミを配達する公務員だ。この主人公にイキガミを渡された人が残りの時間をどのように過ごすのかが描かれている。いじめっ子に復習する人、自分の仕事をやり遂げる人などどれひとつとしてつまらないストーリーはない。
このマンガを読んで自分の人生があと1日だったら何をするだろうか?などと考えていたら、スティーブ・ジョブズがスタンフォード大学での卒業スピーチでのセリフを思い出した。
17歳のとき以下のような引用文を読んだ。「毎日を人生最後の日であるかのように生きていれば、いつか必ずひとかどの人物になれる」。私は感銘を受け、そ れ以来33年間毎朝鏡を見て自問している。「今日が人生最後の日だとしたら、私は今日する予定のことをしたいと思うだろうか」。そしてその答えがいいえで あることが長く続きすぎるたびに、私は何かを変える必要を悟った。
今日が人生最後の日でも普段と同じ仕事をする人は、今も昔もおそらくあまりいないだろう。もちろん、それらの人は本当に幸せものだ。
ところでよく、「人生最後には何を食べるか?」などと聞いて、「やっぱ牛丼か。それともたらこスパゲッティ。はたまた普通にご飯と味噌汁か?(決して高級フレンチではない)」などと考えるが、よくよく考えてみたら人生最後の日においしいものを食べたりしないか。いや、食べるか。などなどいろいろと考えさせられます。
ここのところ「いつまでもデブだと思うなよ」で話題の岡田斗司夫の本を立て続けに読んだが、まず昔読んだ岡田斗司夫の本の紹介。この本は私が今まで読んで人生に影響を与えた本のベスト10に入る。私は酔っ払うよくこの話をするので「またあの本の話か!」と思う人すいません。
この本が説いてることは、「人間の欲求のプライオリティというものは人によって 違う。またその欲求のプライオリティは人生を通して変わることはない。なので自分の欲求をなるべく満たすように生きるのが最も幸せな生き方なのである。逆に自分の欲求を無視して間違った努力をすると不幸になる」ということ。
その上で、最も強い欲求が何かによって人間を、軍人タイプ、学者タイプ、職人タイプ、王様タイプの4種類に分類して、自分がどのタイプかわかるセルフチェックとそれぞれのタイプ別に人生指南が書いてある。
ちなみに私はまごうことなき王様タイプ。 例えば「王様タイプの劣等感」として不幸のケースを次のように説いている。
劣等感はいつも軍人タイプに対して向けられます。ついつい、情に流されて不利な取引を承諾してしまったりする自分。相手の不快な顔を見たくないばっかりに、できない約束をして後で困ったりする自分。
そういう自分にとって、成功している軍人タイプは憧れです。自分はどうしてあんなふうに、正面から同道と、自信を持って他人と交渉できないだろうか。他人の顔色ばかり気にしてしまうのだろうか。そんな自分がイヤで、なんとかしたいと考えてしまいます。
が、これは無駄な努力です。
王様タイプには、軍人タイプの「何が何でも上昇したい!」とう欲求がありません。少しばかりうまくたちまわって人より早く出世しても、他人の嫉妬や陰口で、すっかりしょげてしまうのが王様タイプなのです。
「あんなに強くなれたら、もっとみんなから注目され、頼りにされるに違いない」と考えている王様タイプが常に「勝ちたい」と思っている軍人タイプに勝てるわけもないのです。
それよりも、王様タイプの根源的な欲求、「他人から注目されたい」「好かれたい」という欲求にあった努力をするほうが、よほど幸福への近道ですね。
ええ、いつも憧れてますよ、軍人タイプ。他にも人生への応用として、結婚、交渉、企画書、職場の人間関係などアドバイス満載で楽しめる。
ちなみにこの本残念なことに現在絶版になっている。昔、感動のあまり頼まれもしないのに友人に貸したりしてみたが読んだ人の評判はなぜか全員イマイチであった。不満の原因のほとんどは「自分の欲求はそんなに都合よく偏っていないのでぴったり○○タイプにあてはまらない」というものであった。確かにそれはそうかも知れないと思う。
が、「人間 は自分の欲求を満たしてあげるのが一番幸せ」という理屈はこの本を読むまでは私には無かった概念なので、私としては以降の人生に大いに役に立っている。
この本は、「mixiって確かにみんなやってるけど、儲かってるのかな?」とか「Web2.0ってみんな騒いでるけど結局どうやったらもうかるの?」といった素朴な疑問にちょっとだけ答えてくれる。
筆者の佐々木俊尚氏は他にも「グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する」を書いておりWeb2.0関係のジャーナリストとしては第一人者になりつつあり、出版された本は自動的に買うようにしている。
さてこの佐々木氏はこの本でWeb2.0で成功したベンチャー企業を研究した結果、それらの企業が成功していくプロセスには以下のような共通点があるとしている。
①ロングテールモデルを使って、企業と個人、企業と企業、個人と個人、個人とコンテンツといった新たなマッチングが爆発的に起こっていく。
②これらマッチングされた個人・企業・組織・コンテンツは、ソーシャライズ(社会化)していく。
③ロングテールによるマッチングやソーシャライズによって蓄積されたデータベースが、ひとつに統合されて極大化していく。
ここで言う「データベースの極大化」はTim O’raillyの言う”Data as Intel Inside”なのだろう。なかなか頭に入らず難しいが、次の成功の基はここにあるように思うのでときどき思い出すようにしたいと思う。
私が大学生だったころは週刊のマンガ雑誌のビッグコミックスピリッツの黄金時代で、そのころから続いている4コマ漫画に気まぐれコンセプトがある。先日、本屋でぶらぶらしたら23年分の連載を再編集した気まぐれコンセプトクロニクルが売っていたのでなんとなく買ってしまった。このマンガは博報堂と思われる広告代理店を舞台にその時代その時代の流行をネタに取り入れた4コマ漫画だ。
この漫画、どうやら今でも連載しているようで一番最後の2006年の最後のマンガには1990年の送迎するだけの男のアッシーくん、2000年のネットにつなぐだけの男のツナグくんに続いて2006年にはIKEAの家具を君立てるだけの男のクミタテくんがフィーチャーされていた。また、現在上映中の「バブルへGO!!!」の原作も収録されている。
この本、「あー、あのときあれ流行ってたねー」とか「あー、あのときみんなあれに夢中だったねー」などと回顧するのにぴったりの本です。寝る前に1年分だけ読むのが特にいい感じです。