書評

もし今日死ぬとしたら

最近見つけた恐ろしくインパクトのあったマンガ。「国家繁栄維持法」なる法律によりすべての国民は子供のときに注射を受け、その注射の中には1/1,000の確率で特殊なナノカプセルが入っており、そのカプセルを注入された人は18から24歳までのあらかじめ設定された日にカプセルの破裂により死んでしまう。

この注射の目的は、国民に対して「死」への恐怖感を植えつけることによって「生命の価値」を再認識させることで、この法律により犯罪率も低下しているという設定。

カプセルによって死んでしまう人には国の係員から24時間前に「死亡予告証」、通称「逝紙(イキガミ)」が配布される。主人公はこのイキガミを配達する公務員だ。この主人公にイキガミを渡された人が残りの時間をどのように過ごすのかが描かれている。いじめっ子に復習する人、自分の仕事をやり遂げる人などどれひとつとしてつまらないストーリーはない。

このマンガを読んで自分の人生があと1日だったら何をするだろうか?などと考えていたら、スティーブ・ジョブズがスタンフォード大学での卒業スピーチでのセリフを思い出した。

17歳のとき以下のような引用文を読んだ。「毎日を人生最後の日であるかのように生きていれば、いつか必ずひとかどの人物になれる」。私は感銘を受け、そ れ以来33年間毎朝鏡を見て自問している。「今日が人生最後の日だとしたら、私は今日する予定のことをしたいと思うだろうか」。そしてその答えがいいえで あることが長く続きすぎるたびに、私は何かを変える必要を悟った。

今日が人生最後の日でも普段と同じ仕事をする人は、今も昔もおそらくあまりいないだろう。もちろん、それらの人は本当に幸せものだ。

ところでよく、「人生最後には何を食べるか?」などと聞いて、「やっぱ牛丼か。それともたらこスパゲッティ。はたまた普通にご飯と味噌汁か?(決して高級フレンチではない)」などと考えるが、よくよく考えてみたら人生最後の日においしいものを食べたりしないか。いや、食べるか。などなどいろいろと考えさせられます。

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