超整理術などで有名な野口さんとアスキーの遠藤さんの本。久しぶりに面白いと思った。1995年には世界でトップだった日本人一人あたりのGDPが現在22位まで落ちてしまった。この理由として、ジェネラルパーパス・テクノロジーであるITが世界の産業構造を製造業中心の工業社会からITを主力にライバル企業と戦う情報社会に変えてしまったのにかかわらず、日本が追随できていないことが原因としている。ジェネラルパーパス・テクノロジーとはかつての電気がそうであったようにゆっくりとだがドラスティックに世界の構造を変えていく技術とのこと。
またこの本では1980年代に導入されたメインフレームが20年経ってレガシーシステムとなり、足を引っ張っているという主張もあるが、これはメインフレーム=レガシーというより、むしろかつては最新システムだった基幹システムがレガシーシステムとなっても動き続けるぐらい組織に変革がなかったことも原因だと思う。このことは最後にも述べられている。
p.190
以上で述べたこととITシステムは、表裏一体の関係がある。「日本の情報システムが古いままなのは、日本の企業が変わらなかったからだ」といもいえるし、「日本の企業が変わらなかったから、日本の情報システムが古いままなのだ」ともいえる。
で、筆者も「はじめに」で述べているようにこの本は問題提起を行っているが、具体的な解決策はあまり示されていないのが残念。それほど根が深い問題と言うことだろうか。
前回のエントリーで日本ではコンテンツ市場が育っていないなどと書きましたが、私が「ガイアの夜明け」についで好きな番組がフジテレビの「ザ・ノンフィクション」である。毎週日曜日の午後2時からのドキュメンタリー番組なのだが、昼下がりのスポーツ番組や芸能人が外国に行く番組ばかりの時間帯なので、周りでも意外に見ている人は多い。ただテレビ欄には番組名の「ザ・ノンフィクション」はなく毎回の内容で載っているので、「ザ・ノンフィクション」とは知らずに見ているようだ。
今週はちと映画「UDON」のプロモーションっぽいが、讃岐うどんの老舗の店に入門して独立する若者を追ったもので面白かった。京都出身の大学生だった主人公の男の子はヒッチハイクで四国を旅行中にたまたま乗せてくれた人が「やまうちうどん」という讃岐うどんの名店に連れて行ってもらい、感動してそのまま弟子入り。師匠に「一人前になりたかったら3年はしんぼうしろ」と言われて3年間ひたすらとうどんを作り続ける。で、3年たって独立する話。この男の子がまたなんというか純朴でついつい応援してしまい引き込まれて見てしまった。
この番組最近では、消えそうになっている芸者文化をなんとか次世代に残そうとがんばっている渋谷の芸者さんや、柴又の草だんご屋で奮闘する跡取りなどゴールデンタイムの番組がとりあげないようなテーマを丁寧に追いかけて毎週見せてくれる。この番組も「ガイアの夜明け」と同様お金払う価値ありです。ハードディスクレコーダーを持っている人はだまされたと思って登録してみてください。フジテレビの日曜日の昼の2時です。
讃岐うどんについてはよく会社の先輩のヂュンコさんから聞いていたのだがこの番組を見てますます食べてみたくなった。今度実家に帰ったときに行ってみよう。そういえば長い間うどんって食べてないなー。あと映画「UDON」も見に行きたくなりました。
最近話題になっている無料動画GyaOを試してみた。このサイト、広告を見るかわりに無料で動画が楽しめるサイトである。動画を見るためにはまずは「視聴設定」なるものが必要で、住んでいる地域、性別、生年月(生年月日ではない)、メールアドレス、職業、簡単な家族構成を入れるさせられる。もちろんどんな層が何を見ているかトラッキングするためだと最初は思った。
視聴設定が終わったら見たい番組を探す。が、最初に見る番組の選定は難航した。というのもはっきりいってあまり魅力的なコンテンツがない。いろいろ探してやっと見つけたのが、戦闘機マンガの名作「エリア88」で、全12話が見れるようだ。さっそく1話から見始める。クリックするとブラウザーの中で再生が始まるのだが、普通のテレビ放送と同じようにCMが入る。それも普通にテレビで流しているCMを使いまわしているようだ。さて本編は早送り巻き戻しが出来るが、ちゃんとCMでは早送り巻き戻しが出来ないようになっている。「む、これはバンバンCMスキップされているHDDレコーダーの天敵か?」と思ったが、GyaOの中で流れているCMがHDDレコーダーのCMだったりするのだからおそらく気にもしてないのだろう。
ここでまず気づいたことはCMに合わせてテレビ画面の横にバナーがあらわれることだ。なるほど、商品に興味を持った視聴者がすぐに商品のページを見ることが出来るようになっており、明らかに普通のテレビよりも高い広告効果が期待できる。
でもって、もうひとつ気づいたことは、見ているユーザーに合わせて最適な広告を見せることが出来るということだ。例えばトレンディードラマを配信した次の日のOLの会話。
Aさん「ねえ、ねえ、昨日のキムタクのドラマみたー?」
Bさん「ええ、見ましたよ!面白かったですよねー。で、CMのグロスちょっと気になりません?」
Aさん「(げ、私のCMはアンチエイジングの基礎化粧品だったよ…)う、うん、あのグロス、いいんじゃない?」
などといったことになるかもしれない。もちろんAさんが先輩OLである。さて、ここで使われるのが入会したときの年齢や性別などのデータだろう。マーケティングに使うだけなので個人を特定できるデータではない。だが、広告を見てクリックしたあと購入に結びついたところまで追跡して分析すると、今のテレビCMよりもはるかに効果的なマーケティングが出来そうだ。そんな手の込んだことするかなーと思ったあなた、民法の番組はすべて企業の広告費によって製作されていることを思い出してほしい。
使ってみて特に大きな不満もなくインフラとしてはかなりいけているものが出来ている印象だ。おそらくGEO@チャンネルのようなテレビとEtherにつなげるだけの端末もすぐに作れるだろう。が、いかんせんコンテンツが弱い。例を挙げるとランキングを見ると私が選んだ「エリア88」がすべてのカテゴリーの中で1位だった。
この話、もうちょっと続きます。
ちょうど一年前くらいに飲み会で勧めまくっていた「電車男」だが、まさかわずか一年で出版されてブレークし、マンガ2本連載、映画化されようとは夢にも思わなかった。さらにフジテレビでドラマ化もされるらしい。
当然早速見に行く。近所のワーナーマイカルだと上映5分前でもあっさり席が取れた。客層はカップル8割であとは女子二人組み、男一人といった感じで全体的に若い感じ。肝心の内容はというと期待していた以上の出来だった。特に2ちゃんねるを通しての見知らぬ人同士のコミュニケーションがうまく描かれている。ヲタクの3人組があおったり、失恋した看護婦が夜勤中に励ましたり、ひきこもりの子供がシュールなコメントをしたり、真面目なサラリーマンがのめりこんだりと原作(?)ではなかった部分がリアルになっていて楽しめた。暗闇なので分からないがかなりニヤニヤして見てたと思う。
また原作にあった2ちゃんねる独特の「キター」などの雰囲気もCGなどを使ってうまく表現されているし、「本当にこんな女の人いるかなぁ?」という原作を読んだときの素朴も疑問も同じく湧き上がってきていい感じです。それにしても当人たちがこの映画みたらどんな気持ちなんでしょう?
まあともかく休日のちょっと暇なときにぶらっと行くのにお勧めっす。あと公式ホームページにあるスクリーン・セーバーもいい感じです。
日本から持ってきた本も帰りの飛行機のために温存している1冊を残してすべて読みつくした今、食事以外の楽しみといえば日本のテレビだ。幸いなことに横浜の自宅のサーバー、録画PCとも順調に動いておりフランスにいながら「世界の中心で愛を叫ぶ」などを毎週見ることが出来る。
こんな海外にいる人に日本のテレビを提供するビジネスをしているのが「録画ネット」だ。しかし、この会社、テレビ局にサービス中止の仮処分申請をされているようだ。詳しくはTV業界の主張は誰を幸せにする? にある。個人の機器を預かっているだけだから法律的にはセーフなんだろうけど…。うまいこと考えましたなー。
個人でやりたい人は他にもシャープのガリレオなどがお勧め。停止した場合の精神的ショックを考えると私のようなパソコン型はあまりお勧めではない。
ともかく毎日日本人とチャットしたりしてるとどうも海外にいる気分が減ってくるのは気のせいではないと思う。インターネットは確実に世界を狭くしていると感じる今日この頃。
最近見た中ですごいインパクトだったのがasahi.comの「出生率1.29に低下 03年、政府想定下回る」だ。この記事にあるグラフを見ると出生率はぐんぐんと下がっているのに政府の予測は常に「今がピークですぐに出生率は回復しますっ」って感じの予測でこれほど皮肉たっぷりのグラフは今まで見たことがない。確信犯なんだろうなー、やっぱり。
それはさておき日本の未来が心配な私は会社の友達と飲んだときに少子化の原因について議論する。やっぱり少子化の原因としては私のようにいい年をして独身で遊んでる人が増えたせいなのでは、そしてなんでみんな結婚しないかというと独身でいることが昔に比べて圧倒的に楽だからという話に。戦後起こった1947年前後のベビーブームに生まれた団塊の世代が結婚した1970年代前半の独身生活について難しいが想像してみよう。
まずコンビニがない。店も夜になるとすぐに閉まる。もちろんレンタルビデオもないしインターネットもない。車も一部の人しか変えないし、そうそう飲みにいくようなお金もない。おまけに土曜日も仕事だ。こんな時代に独身だとやっぱり結婚は十分魅力的なのではないかという話になった。
前になんかの本で読んだのだがある程度国が発達して先進国になると少子化は避けられず保育園などを充実しても実はあんまり効果がないそうだ。有効な解決策はアメリカのように移民を受け入れることらしいが日本ではそれは難しいのではと思う。となると少子化は食い止めるのではなくどう付き合っていくかというスタンスで考える必要あるのかもなーとしみじみ考えました。
そりゃ社会保険庁も怒りますよ。6億2千万も使って加入者を増やすどころか加入者離れに拍車をかけてる結果になってるよねー。まさか確信犯でやってたりして。
で、ヨドバシの帰りに近所の大戸屋に行く。ここは一人で晩御飯を食べやすい数少ない店のひとつだ。料理はなかなかおいしいのだがファーストフードと違ってなかなか出てこない。レジはいつも混んでて処理速度も丁寧だが遅い。と混んでる時間にはあまり行きたくない店だが、家は食器を洗っていないのを思い出し行くことに。
真ん中に20人くらい座れるカウンター席があるのだが、そこはいっぱいなので別にカウンターとして使ってる6人テーブルへ。結局お互い見知らぬ6人とテーブルを囲んで日曜の夕食をとることになるわけだが、やはりなんとなく落ち着かない。ちなみにこういうとき雑誌類は必須だ。向かいの30代と思われる女性はなにもなく実に所在なげだった。
生ビールを飲みながら料理を待っているとき、一人でもすごしやすい店について考える。まずカバンや上着を置くところは欲しい。すいているときは一人で座って隣の席においておけばいいが混雑時はなんとなく落ち着かない。あとは雑誌や新聞も欲しい。贅沢を言うと漫画の単行本がシリーズであったりすると通う楽しみも出来て文句なしだ。
思えば学生時代には大学の回りにいくつかあった。やはり青葉台はファミリー向けということか。ああ、町田に住みたいなーと思う2月の始めであった。
あいかわらず正月ぐーたらの日々。4日に帰省しようと思ってたけど、4日が帰省ラッシュなのに加えてホットスポットとなった実家が快適なので5日に帰省することに。5日なら夕方の飛行機があるので布団でねそべりながら国内線.comにて予約。うーん快適快適。
それにしても横浜(青葉台)⇔広島(福山)で新幹線と飛行機のどちらがいいかは悩ましい問題だ。一般に東京⇔大阪は新幹線が有利で東京⇔福岡は飛行機が有利なのだがその間の広島は?と悩んでしまう。料金適には新幹線が16,270円に対して飛行機が17,950円+820円とやや高いが決定的な差ではない。一方時間は新幹線だと4時間(新幹線のみ)に比べて2時間弱(フライトのみ)と短いのだが羽田も広島空港も新幹線の駅に比べて遠いので実際は1時間も変わらない。
また新幹線は予約がいらない(一人ならたいてい座れる)のに対して飛行機は予約が必須だが、前述の国内線.comが出来たせいでこれもまた決定的な差ではなくなってきた。さらにのぞみが自由席料金で乗れるようになり全部ではないが福山に停車するようになったので話はさらにややこしくなっていく…。