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GyaOを見て思ったテレビの広告モデル

最近話題になっている無料動画GyaOを試してみた。このサイト、広告を見るかわりに無料で動画が楽しめるサイトである。動画を見るためにはまずは「視聴設定」なるものが必要で、住んでいる地域、性別、生年月(生年月日ではない)、メールアドレス、職業、簡単な家族構成を入れるさせられる。もちろんどんな層が何を見ているかトラッキングするためだと最初は思った。

視聴設定が終わったら見たい番組を探す。が、最初に見る番組の選定は難航した。というのもはっきりいってあまり魅力的なコンテンツがない。いろいろ探してやっと見つけたのが、戦闘機マンガの名作「エリア88」で、全12話が見れるようだ。さっそく1話から見始める。クリックするとブラウザーの中で再生が始まるのだが、普通のテレビ放送と同じようにCMが入る。それも普通にテレビで流しているCMを使いまわしているようだ。さて本編は早送り巻き戻しが出来るが、ちゃんとCMでは早送り巻き戻しが出来ないようになっている。「む、これはバンバンCMスキップされているHDDレコーダーの天敵か?」と思ったが、GyaOの中で流れているCMがHDDレコーダーのCMだったりするのだからおそらく気にもしてないのだろう。

ここでまず気づいたことはCMに合わせてテレビ画面の横にバナーがあらわれることだ。なるほど、商品に興味を持った視聴者がすぐに商品のページを見ることが出来るようになっており、明らかに普通のテレビよりも高い広告効果が期待できる。

でもって、もうひとつ気づいたことは、見ているユーザーに合わせて最適な広告を見せることが出来るということだ。例えばトレンディードラマを配信した次の日のOLの会話。

Aさん「ねえ、ねえ、昨日のキムタクのドラマみたー?」

Bさん「ええ、見ましたよ!面白かったですよねー。で、CMのグロスちょっと気になりません?」

Aさん「(げ、私のCMはアンチエイジングの基礎化粧品だったよ…)う、うん、あのグロス、いいんじゃない?」

などといったことになるかもしれない。もちろんAさんが先輩OLである。さて、ここで使われるのが入会したときの年齢や性別などのデータだろう。マーケティングに使うだけなので個人を特定できるデータではない。だが、広告を見てクリックしたあと購入に結びついたところまで追跡して分析すると、今のテレビCMよりもはるかに効果的なマーケティングが出来そうだ。そんな手の込んだことするかなーと思ったあなた、民法の番組はすべて企業の広告費によって製作されていることを思い出してほしい。

使ってみて特に大きな不満もなくインフラとしてはかなりいけているものが出来ている印象だ。おそらくGEO@チャンネルのようなテレビとEtherにつなげるだけの端末もすぐに作れるだろう。が、いかんせんコンテンツが弱い。例を挙げるとランキングを見ると私が選んだ「エリア88」がすべてのカテゴリーの中で1位だった。

この話、もうちょっと続きます。

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