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テレビCMの広告モデルは大丈夫なのか?

最近のエントリー「GyaOを見て思ったテレビの広告モデル」の続きである。前回は動画をネット配信することにより、視聴者に合わせてきめ細かくマーケティングが出来そうじゃん!みたいな話だったが、では今のテレビ放送のCMってどうよって思ったわけである。

例えば私の場合、家ではパソコンのキャプチャーカードが自動録画したものしか見ておらず、リアルタイムでチャンネルを回しながら見ると事がほとんどなくなった。ちなみに自動録画のキーワードは「ガイアの夜明け、島田紳助、常盤貴子、佐藤浩市、ミラクル☆シェイプ、田舎に泊まろう、ダウンタウン、恋のから騒ぎ、黒木瞳」だ。そんでもって、勝手に録画された中からその日の気分で適当に選んで見ている。

このとき自動録画された一覧の中にさりげなく「これはmixi友達の○○さんのイチオシ」とかあると、昼食時や飲み会などで自分だけ見てないときや、自分しか見てないといった悲しいシチュエーションが減って、話もはずむのでステキである。が、まだない。結局、自動録画された番組も半分も見ることなく1ヶ月ぐらいで全部消しており、そもそも録画番組も含めてもテレビを見ている時間が相当減っている。

さて問題のCMだが録画した番組なので、容赦なく全部スキップである。スキップは30秒スキップボタンを連打するのだが、最近のバラエティーは、ザッピングしている視聴者を捕まえるためにたいていCMの後にもう一度あおるので、スキップしすぎてもむしろちょうどいいぐらいだ。もっとも番組ごとのCMのタイミングをネットで提供して、再生時にスキップするようにすればユーザーからするといっさいCMが見えなくなり、非常にハッピーなのだがまだないのだろうか?ちなみにCMのタイミングはWeb 2.0っぽく、せっせとコマ単位でCMをはずしてDVDにライブラリー化にしている人のを再利用したり、すでに見た人のスキップタイミングを集めて平均値を再利用したりするとかっこいい。

まあしかし、私の場合は特別で普通の人はまだまだCMを見ているのだろう。そうだとしても、あれだけばんばんやっているCMがどれだけ購買に結びついているか前から疑問に思っていた。と思っていたら面白い記事「民法の根幹を揺るがす、ある深刻な事態(3)」を見つけた。この記事、連載3回目なのだが今までは松下電器が持っているCM枠のすべてを10日間の間、問題のある石油ファンヒーターの広告に差し替えても、大画面テレビのビエラの売り上げに影響がなかったことなどを取り上げており、さらに今回は次のようにあった。

もう何年も前のことだが、筆者は、テレビの最大の「お得意様」であるバストイレタリー・メーカーの宣伝部員から、「私たちのいちばんの悩みは、あれだけ売っているテレビCMがどれくらい効果があるか、ハッキリしないことなんですよ」と聞いたことがある。

なるほど、CMをばんばん売っているほうもやはりどれだけ効果があるか分からないらしい。私の場合でもむしろ、尊敬するスタパ齋藤さんの連載記事のほうがよっぽど購入に結びついている。ていうか結びつきまくりだ。また欲しい製品があるとメーカーのページではスペックをチェックするだけで、あとは「(製品名) 感想」とか「(製品名) レビュー」などのキーワードでぐぐりまくっている。最近見た大好きな番組、ガイアの夜明けの「膨張!クチコミ巨大市場 〜ネット時代の消費革命〜」の回でも、普通の消費者の化粧品に対するコメントを集めたアットコスメで人気の商品がほとんど宣伝もないのに飛ぶように売れていると紹介していた。そういえば何か大きな買い物をするときはkakaku.comの口コミも熟読している。

と考えると、少なくても私が物ごころついて以来、何の疑問も持たなかったテレビCMのビジネスモデルも、最近ではハードディスクレコーダーにスキップされるは、別のメディアが出てきて脅かすわでなんとも大変な時代である。

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