書評

人生テスト

ここのところ「いつまでもデブだと思うなよ」で話題の岡田斗司夫の本を立て続けに読んだが、まず昔読んだ岡田斗司夫の本の紹介。この本は私が今まで読んで人生に影響を与えた本のベスト10に入る。私は酔っ払うよくこの話をするので「またあの本の話か!」と思う人すいません。

この本が説いてることは、「人間の欲求のプライオリティというものは人によって 違う。またその欲求のプライオリティは人生を通して変わることはない。なので自分の欲求をなるべく満たすように生きるのが最も幸せな生き方なのである。逆に自分の欲求を無視して間違った努力をすると不幸になる」ということ。

その上で、最も強い欲求が何かによって人間を、軍人タイプ、学者タイプ、職人タイプ、王様タイプの4種類に分類して、自分がどのタイプかわかるセルフチェックとそれぞれのタイプ別に人生指南が書いてある。

ちなみに私はまごうことなき王様タイプ。 例えば「王様タイプの劣等感」として不幸のケースを次のように説いている。

劣等感はいつも軍人タイプに対して向けられます。ついつい、情に流されて不利な取引を承諾してしまったりする自分。相手の不快な顔を見たくないばっかりに、できない約束をして後で困ったりする自分。

そういう自分にとって、成功している軍人タイプは憧れです。自分はどうしてあんなふうに、正面から同道と、自信を持って他人と交渉できないだろうか。他人の顔色ばかり気にしてしまうのだろうか。そんな自分がイヤで、なんとかしたいと考えてしまいます。

が、これは無駄な努力です。

王様タイプには、軍人タイプの「何が何でも上昇したい!」とう欲求がありません。少しばかりうまくたちまわって人より早く出世しても、他人の嫉妬や陰口で、すっかりしょげてしまうのが王様タイプなのです。

「あんなに強くなれたら、もっとみんなから注目され、頼りにされるに違いない」と考えている王様タイプが常に「勝ちたい」と思っている軍人タイプに勝てるわけもないのです。

それよりも、王様タイプの根源的な欲求、「他人から注目されたい」「好かれたい」という欲求にあった努力をするほうが、よほど幸福への近道ですね。

ええ、いつも憧れてますよ、軍人タイプ。他にも人生への応用として、結婚、交渉、企画書、職場の人間関係などアドバイス満載で楽しめる。

ちなみにこの本残念なことに現在絶版になっている。昔、感動のあまり頼まれもしないのに友人に貸したりしてみたが読んだ人の評判はなぜか全員イマイチであった。不満の原因のほとんどは「自分の欲求はそんなに都合よく偏っていないのでぴったり○○タイプにあてはまらない」というものであった。確かにそれはそうかも知れないと思う。

が、「人間 は自分の欲求を満たしてあげるのが一番幸せ」という理屈はこの本を読むまでは私には無かった概念なので、私としては以降の人生に大いに役に立っている。

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