マネー, 書評

賢者の海外投資術

お金入門の本などを読むと大体、ほとんどの投資信託は猿にダーツを投げさせて選んだポートフォリオ(ランダムに選んだポートフォリオ)の運用成績を上回ることは出来ない、だから素人はTOPIXやダウ平均株価に連動する投資信託(インデックスファンド)を買うべし!などとある。では、どの国のどの投資信託を買えばいいのか?という素朴な疑問にこの本はおよそ60ページの第1章で答えてくれる。

少額の資金しかない個人投資家でも、IWRD(SPY+EFA)80%+EEM20%、もしくはTOK75%+EEM25%で世界の株式市場をほぼカバーできる。このポートフォリオはプライベートバンクの一任勘定とほぼ同じで、運用報酬ははるかに安い。長期的にはそのコスト差によって、「富裕層だけが投資出来る特別なファンド」のパフォーマンスを上回るだろう。

ここで出てくるSPYやEFAやEEMは、ETF(上場投資信託)と呼ばれる物でその名の通り実際にアメリカの証券市場に上場されており、まるで株のようにいつでも売り買い出来る上、普通の投資信託に比べて信託報酬も安くこの本でも庶民の味方としている。

というわけで、まずは親や親戚から頂いた娘の出産祝いを銀行の定期預金にするかわりにetradeに娘名義で口座を開いてみた。まだまだ金額としては全然少ないが目指しているのは、よくドラマなどで主人公がどうしてもお金が必要なときにお母さんが「本当は結婚するときに使うつもりだった」などといいながらタンスの奥からとりだしてくるアレである。イー・トレードでは親も口座を開くことを条件に未成年でも口座は開けるのでさっそく開いてみた。

後は入金して、そのお金でドルを買って、そのドルでTOK75%+EEM25%を全額買うだけだ。イー・トレードはTOKもEEMも取り扱っている。ちなみに費用はドルを買うときの為替手数料が1ドルあたり25銭でETFを買うのがそれぞれ25ドルの計50ドルである。どうせ50ドルかかるのなら少し足してもいいかも知れない。

これでいくらか儲かるなら1章の内容だけでも安い本だが、2章以降もエマージングへの投資、FXのしくみ、ヘッジファンド、タックスヘイブンなど分かりやすく解説しており、私もいくつか目から鱗がおちた。株はやっているけど国内ばかりでそろそろ海外投資という人におすすめの一冊です。

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