エクスペリエンス

前のめりメディアと後ろのめりメディア

このエントリーは前に書きかけで眠っていたものを発掘したもので、昨年末に行ったセミナー「デジタル・テレビの挑戦」での感想です。

セミナーの中で中嶋氏が紹介して「ほう!」と思ったのがWebやテレビを見るときの姿勢としての前のめり(lean forward)と後ろのめり(lean backward)という考え方。というのはWebを見るときは積極的に情報を探しに行くので前のめりであり、テレビを見るときはチャンネルぐらいしか変えないので受動的で後ろのめりということである。机ではパソコンのモニターを食い入るようにみつめテレビをみるときはソファにふんぞりかえるというイメージしてみた。で、中嶋さんの主張は「前のめりのコンテンツであるWebを後ろのめりのメディアであるテレビにそのまま持ってきてもうまくいかないでしょう、WebTVがその例だよね」というものであった。納得である。

だとするとどのようなメディアがいいのだろうか?松下の人の別の講演によると、松下の答えは「アクトビラ」だ。これは提供者が選んだ良質のコンテンツだけを提供するいわゆるWalled Garden方式。また、Yahoo!の人による講演によるとYahoo!の回答は「Yahoo! Digital Home Engine」とのことでこちらはYahoo!のニュースやオークションなどをテレビで見やすいように加工して表示。もちろん中嶋さんの答えはUI Engineである。さらに任天堂もWii Cannelにてこの「テレビ放送以外の後ろのめりメディア」の座を狙っているし、もちろんPS3もAppleのiTVも虎視眈々と狙っている。

これらの中でどれが勝つかは分からないが、皆の話をまとめるとポイントはこのような感じであろう。面白いのでいろいろ買いたいのだが、もちろん買いすぎると大変なことになるので要注意。

  • 文字がでかくて洗練されたデザイン
  • ユーザーからのインプットは最小限でせいぜいチャンネルを変える程度
  • 能動的でオートマチックに勝手にコンテンツを垂れ流す

と前はここまで書いてすっかり忘れていたのが、3ヵ月後の今となっては上の条件をぴったり満たすはてなのRimoがあるではないですか。はてなのRimoを見たことがない人は、正に「百聞は一見にしかず」なのでぜひとも見てみてください!

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