マネー

金銭感覚の不思議

最近、電車の回数券を買って10枚分の値段で11枚買うことが出来て190円得したと幸せな気分にひたっていた。

一方、今日だけで持っている任天堂の株が1,380円下がって138,000円を一日で損してしまった。でも、「株だから下がる日もあれば上がる日もあるさ」と気軽に考えている。

でもでも、138,000/190=726倍なわけで回数券で浮いた190円なんてまったくもって焼け石に水なのはあきらかである。それでも、190円得した気分の幸せ感と13万を損してしまったがっかり感は私の中では同じ次元である。

あと、世界一の金持ちのビルゲイツの資産はこの記事によると510億ドルである。で、この資産を私たち庶民が大金持ちだと思っている野球の松井選手などの5億円プレーヤーと比較してみよう。ビルゲイツの資産は年収の何円分でしょう?答えは、為替レートを110円とすると510×110/5=11220年だ。同じ金持ちだと思っても松井選手がビルゲイツの資産に達するまで1万年以上もかかるなんて実感としてはまったくない。

なんというか人間の金銭感覚って不思議なものだとは思いませんか?

PC

そこそこ満足のキーボード

たまたまいったヨドバシで見つけました。Microsoft Wired Keyboard 500なんですが、なんと定価1,800円です。小さい上にキータッチもそこそこいいし、久しぶりにいい買い物しました。あ、もちろん黒です。

PC

素敵なキーボード

東プレ NG01B0 REALFORCE91UBK
最近、家で使っているキーボードのMicrosoft Wireless Optical Desktop 1000の打ち心地がいまいちな点がかなり気になってきた。ハードに使うと結構打ちにくさが目立つ。で、私のキーボードに求める条件は

- 色が黒
- テンキーなしだがカーソルやDeleteキーなどのキーははフルサイズのと同じ
- できればコードレス
- PS/2

これに加えて打ちやすいキーボードとなるとおそらく存在しない。私の嗜好に近いのがこのページ、「猫のキーボードルーム 〜Topre Realforce89〜」だ。

正当派テンキーレスキーボードとしては事実上、 IBMのSpace Saver II Keyborad / USB Space Saver か、Fujitsuの FKB8740しか ありませんでした。 この二つは良いキーボードではあるモノの「一級の打鍵感」を持っているわけでもなく、 非常に歯がゆいところでしたが、 このRealforce 89の登場でそんな状況にも終止符が打たれることになりました。(猫のキーボードルーム 〜Topre Realforce89〜より)

私的にはFujitsuのFKB8740は日本語キーボードでもトップクラスだと思う。ただし非常に惜しいことにこのキーボードは色が白オンリーだ。またかつて使っていたIBM Space Saver II は色は黒いが打鍵時に引っかかり感があった(ただしロットによると問題ないロットもあるらしい)。結局、この二つキーボードはどちらも使ってみたがやはり決定打に欠け、今は使っていない。

そんでもって最近目をつけているのが東プレのRealforce91UBKである。コードレスでないなのとUSB接続なのは目をつむるとしても、値段はお高めの17,000円ぐらい。満足できるものなら買ってもいいがせめて一度試し打ちしてみたいです。

ゲーム

「えいご漬け」はじめました

英語が苦手な大人のDSトレーニング えいご漬け
Nintendo DSのソフトでやってみたかったのが「えいご漬け」だ。しかし買おうと思いパッケージを見たところ、えいご漬けページにあるようにTOEICの点数が600点とか400点とか、あるいはそれ以下となっている。なので、TOIECスコアが750点の私は、買っても最初に面白いだけで、さほど実用性が無いのではなどと内心なめていた。

でも、やはり面白そうなので酔っ払った勢いで買ってしまう。このソフト、英語力を判定できるのだが、二日目にして判定結果は「英語力ランクC 団体ツアーの海外旅行で不自由しないレベルです。」とのこと。ああ神様、こんな英語力で一人で海外出張に行ったり、電話会議をしたりしてますが大丈夫なのでしょうか?そりゃ、もちろん団体ツアーの海外旅行では不自由しないだろうが。(もっとも添乗員同行の団体ツアーなら全くしゃべれなくても不自由しない気がする)

このソフト、基本的にひたすら英文を聴きとって書き取るソフトだ。なんでもディクテーションといって「最も効果的な語学練習方法」と言われてるらしい。とにかく聞いて書くの繰り返し。聴き取る英文はそんなに難しくない。一番難しいのでもせいぜい「I waved to her. But she ignored me.」といった感じ。

まだ二日だが、分かったとことしては、theとかaの冠詞は一瞬しか言ってないのでほとんど聴き取れないこと、が、必要な冠詞はだいたい分かるので勘で補完できる事、I willとI’llなどの短縮形は発音も明らかに違うこと、does’ntが異常に聞き取りにくいこと、isとwasも油断してると同じに聞こえること、自転車とかサッカーとか読めるけどちゃんとスペルを知らない単語がけっこうあること、などなど普段聞き取れてないところなどが分かって良かったです。

しかもこれ、ゲーム形式でよく出来ていてついつい空き時間にやってしまいます。多分、1ヶ月も経つと効果が分かると思うので、また報告します。

p.s. 一日一度しか出来ない英語力判定ですが、ダミーの個人データ消して作ってを繰り返してなんとか「英語力ランクAAA 英語での日常会話に支障がないレベルです」を出しました。はぁはぁ。コツは英語にはあまり関係ないですが文字をでかくかいて文字の認識率をあげることです。とくに私はgとoに苦労しています。

日記

しまった!

世間はゴールデンウィークだというのに、プロジェクトがちょうど佳境な上、アメリカにいる人には通用せず閑散としたオフィスでハードに働いています。そんなときノートパソコンに向かって仕事をしていると後ろから「ウー」という、おじさんが温泉に行って最初に湯船につかるときのような声が聞こえてきた。

勝手に同じチームのN哉さんか誰かだと思い、視線をノートパソコンから動かさないまま「おっさんくさいよ!」とつっこんどいた。しばらくしても反応がないのでN哉さんを見てみると必死のジェスチャーで「俺じゃないよ」と全身で語っている。

ふと見ると、隠れて見えなかったパーティションの奥から人が出てきて高速に去って行った。危機管理の出来ていない私は黙って見送るだけ。うーん、明日見つけ出して謝らなければ!

この忙しいのに仕事を増やしてしまい後悔することはなはだし。

IT業界, 書評

「グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する」を読んで

グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する  文春新書 (501)
(ああ、また長文になってしまいました)

また新しいGoogleの本、「グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する 文春新書」が出た。この本も事前にいろいろなブログで書評が載っていたので発売後にすぐに購入。ちなみに「ウェブ進化論」に続いてまたしても初版だった。

さてGoogleについての本はすでに出ているハードカバーの「ザ・サーチ グーグルが世界を変えた」の方が詳しいとは思うが、この本の方が新書ということで量も少なくて読みやすくスッと頭に入るように感じた。実際、この本かなり読みやすい。

Googleのビジネスモデルについては、今まで私は漠然と「あくまで広告がメインだが、他社ポータルサイトへの検索エンジンを提供したりしているし、Google Earthなど新しいビジネスモデルを模索もしている」などと思っていたが、この本によるとどうやら違うらしい。例えばGoogleの2005年第3四半期の決算によると売上高15億7845万ドルのうちアドワーズとアドセンスの合計額が15億5969万で実に98.8%を占めているとのこと。さらに、Googleの収益構造は二重構造になっておりすべては広告ビジネスのためにあるとしている。

従来からのインターネット接続やオフィスソフト販売、案内広告ビジネスを行っている既存の企業は、図の下部(大徳注:アドワーズやアドセンスのこと)に位置するような収益基盤を持っていない。アドワーズやアドセンスによる収益の支えによって無料の「価格破壊」を展開しているグーグルに、勝てるわけがないのだ。

ではグーグルは、いったい何のためにそれら「破壊戦略」を展開しようとしているのだろうか?

それは、グーグルが無料サービスを使って、ありとあらゆる場所に広告をはめ込んでいこうという戦略を持っているからだ。

例えば、Googleがやろうとしている無料のインターネット接続サービスを例にとると、無線の距離が数百メートルしかないので、ユーザーがどの地域からアクセスしているか数百メートル単位で特定できる。また、接続サービスに登録する際に年齢や性別、趣味などの個人情報の登録もされているとするとかなり有効な広告が打てる(新聞とってない私にはとても魅力的)。また、以前このブログの「GyaOを見て思ったテレビの広告モデル」に書いたようにGoogle Videoにもそれぞれの個人に最適化した広告が打てる。

が、「百人いたら百人にそれぞれ個別に最適な広告を打つなんて今までのメディアだと逆立ちしても出来ないから、Googleのビジネスモデルは今までの広告ビジネスとは全く別なビジネスモデルだよなー」とも思う。つまり「インスタントーラーメンやシャンプーなどの大衆消費財はテレビCMなどが有効で、羽田空港の駐車場(この本読めば分かります)などは個別広告が有利なので棲み分けが可能で意外に衝突しないのでは?」と。

などと、うだうだ考えているところにはっと気づかされたのが、弾氏のブログ「404 Blog Not Found」のエントリー「Googleは広告会社か?」というエントリーである。まず、冒頭で

Googleは、単なる「電通2.0」ではない。

ときっぱりと述べた上で、

今までの広告というのは、他の情報を押しのけてそれを人々に見せつけることで、他のものに目を向けなくしてきた。見たくもないものを見せ、買いたくもないものを買わせるのが広告の仕事だ。Googleのやっていることはまさに正反対で、それぞれの人が見たいもの、買いたいものからそうでないものをどけるという手法を編み出したことで現在の地位を得たのだ。

すべてはこの一文に尽きるのではないだろうか?

ゲーム

やばいです、Nintendo DS Lite

以前、中島氏の人気ブログのエントリー「任天堂の基調講演を見て感じたこと」をきっかけに任天堂の岩田社長の基調講演のビデオを見て、すっかり岩田社長と任天堂のとりこになった。このビデオはゲーム業界に興味がなくても、相当にすばらしいので一度見ることをお勧めします。で、そのあげく任天堂の株まで買ったり、頼まれもしないのにいかに任天堂の考えかたらすばらしいかについて飲み会で語ってたりしていた。

が、株主といえど大人気のNintendo DS Liteの入手は困難で、ずっと探していたがなかなか見つからなかった。昨日、泥酔して帰る途中、いつものように近所のレンタルビデオ屋によって「Nintendo DS Liteは品切れです」という張り紙を見たり、店内でも一番いい場所がPSPと入れ替わっているのを見て満足しようした。が、昨日はいつもと違って在庫ありとなっていた。その後の記憶がはっきりしないが、翌日起きたらなんと枕元にアイスシルバーのNintendo DS Liteと「もっと脳を鍛える大人のDSトレーニング」、そしてクレジットカードの伝票が転がっていた。

さっそく電源オン。お、起動早い。液晶も十分きれいだし、開け閉めしたときの高級感も十分な上、開けたときのサスペンドからの復帰も非常にストレスなく快適!あとあとタッチスクリーンで漢字を書くときの「サラサラ」という音がとっても心地いい。ともかく使うにあたって全然ストレスがなく自然に使える。さすが岩田社長が「今までゲームをしなかった層にゲームをしてもらって、市場のパイ自体を増やす」と語っているだけのことである。

買ったときだけやってあまり遊ばなくなったPSPとくらべて、他のゲームもほしくなった。いやー、これはもう見つけたら買いですよ。即買い。あー、今日は仕事をしないといけないのに…。さっさと終わらせて「どうぶつの森」を買いに行こう。

日記

「ロト6成金のセレブな私生活」

前にも書いたが、ロト6で3億円当てた人のブログ。この人、3億円当たったと知るやいなや、周りのいろいろな女性がお金目当てでよってきてひどい目にあったりしていた。が、最近やっとバツイチで2人の子持ちのYさんといい感じになってきており、ここ最近はハートウォーミングなエントリーが続いている。

まだYさんには3億円のことを言ってないようだ。このまま言わないほうがうまくいく気がするが、それもYさんに失礼な話しだしなー。などとと人のことをあれこれ心配している今日この頃。

日記

Webmaster Eyes

このhttp://www.webmastereyes.com/、おもしろいサービスです。わくわくするケースとしてはこのURLに代ゼミの東京の大学リンク集(http://www.yozemi.ac.jp/daigaku/kanto/tokyo.html)を入れた場合などです。かなり的確に、難しさや知名度にリンクしていると思います。

日記

大徳進化論

こんなの見つけました。分かるようなぜんぜん分からないような。面白いです。もとは「社員1.0と社員2.0」ではないかと。

日記

アフォーダンス?

江島氏の「XMLとアフォーダンス」というエントリーを読んで、初めてアフォーダンスという言葉を知った。

それをとうとう乗り越えることができたのは、先日のこの発見でした。

XMLデータは自分をどう扱って欲しいかをアフォードしてくる

これは、私にとっては飛び上がって驚くほどの視点の転換でした。

この江島氏のエントリー自体は理解出来たのだが、アフォーダンスという言葉はアフォードに対応する日本語がないせいかいまいちピンと来なかった。で、先日やっとこのアフォーダンスという言葉にピンと来た。東京の地下鉄の半蔵門線をよく利用する人なら分かると思うが、半蔵門線は表参道駅で銀座線のホームと向かい合わせになっており、表参道で乗り換える場合はホームの反対側に行くだけでいいので重宝している。ところが電車の長さが半蔵門線の方が長いため、半蔵門線の最後尾車両から銀座線に乗り換えようとすると向かいに行っても銀座線の車両が来ないので前の方に移動する必要がある。

で、この銀座線の車両がない部分には鉄の柵がある。少し話が長くなってしまったがこれこそアフォーダンスだと思う。この鉄の柵は決して転落防止の為ではなく、この鉄の柵の唯一の目的は「ここには銀座線の車両が来ないので、ここからは銀座線に乗れませんよ!」と無言でアフォードすることにある。「ここには銀座線の車両は来ないので、ここからは銀座線に乗れません。」という看板を張るより、きっとはるかに効果的である。

電車に乗っているときは、だいたいこんなとりとめもないことを考えていることが多いものです。

日記

祝!初国内出張

最近、気づいたのだが私は首都圏から外に国内出張に行ったことがない。いや、正確には一度社内のシンポジウムで札幌に行ったことがあるが、スーツも着てないし出張という感じはなかった。なので微妙に国内出張にあこがれていたわけだが、先日ついに夢がかない名古屋出張に行ってきた。

当日は午後からのミーティングなので朝ののぞみで名古屋に向かう。ノートパソコンを広げてミーティングの準備などして、いかにもサラリーマン的な感じをかみ締める。うーん、満足。

名古屋で沖縄旅行でお世話になっているR氏と合流して昼食。地下街でR氏おすすめの「山本屋本店」で名古屋コーチン入り味噌煮込みうどんを食べる。この店、かなりの行列だったが待ち時間はさほどでもなく味噌煮込みうどんもとてもおいしかった。地元の名品を食べてさらに出張感アップ!

さて予定通り夕方にミーティングも終わり帰路に着くわけだが、お約束通り帰りの新幹線で食べる弁当とお土産を買い込む。名古屋駅のデパ地下でこれまたR氏おすすめの天むすの店に並んでいたが、私たちの直前で売り切れ。代わりに名物のわさびいなりを買う。お土産はうかれて買いすぎた。買ったのは、えびせんべいのゆかり、奈良漬に似ている森口漬、ランチで感動したインスタント味噌煮込みうどん、真空パックの手羽先、友達に頼まれたしゃちほこキティーストラップというラインナップで日帰り出張とは思えない量。

帰りの新幹線では、弁当を食べながらお約束のビールを飲みこの典型的な出張をしめくくる。もちろん出張は楽しいことばかりではないことは重々承知だが、やはり初めての出張は新鮮だったし、ささやかな夢もかない大満足でした。

エクスペリエンス, ホームシアター

地デジとCMスキップ

もう2週間ぐらい前になるが、リアプロを買ったのでさらに調子に乗ってハードディスクレコーダーも新調した。今度のレコーダーは地上デジタル、BSデジタル、110度CS、地上アナログの4種類の放送を見たり録ったりできるので、前から見ていたBSデジタルに加えてこれにより地上デジタルと110度CSも見えるようになった。シングル・チューナーは嫌なので、キーワードによる自動録画機能は泣く泣く我慢して日立のWoooの500Gバイトのものをチョイス。現在、デジタルのダブルチューナー搭載機は日立とシャープのみで、残念ながらいずれもキーワードによる自動録画機能はない。ちなみにダブルチューナーだと2番組同時に録画しながらさらに別の番組を再生できる。ああ、なんてステキなんでしょう。

前から気になっていた地上デジタルはやはり綺麗だった。ちなみに今のマンションはiTSCOMが入っているので契約しなくてもパススルー方式で地上デジタルが配信されている。放送内容は各局とも地上アナログと同じようでハイビジョン化されているのは主にバラエティとドラマでニュースやスポーツはまだの場合が多い。

レコーダーのマニュアルをみたら興味深い機能を見つけた。それは「とばし観」という機能だが、マニュアルには「再生中、本編以外のシーンだけをとばして観ることができます。」とある。ここでいう「本編以外のシーン」はもちろんCMのことだろう。設定しておくと自動的にスキップしてくれるのでユーザーは実際には民法でもNHKと同じようになる。ただ、バラエティーの場合CMが長くなっても「続きはCMのあと!」みたいなあおりがあるので厳密には違うが。CMが個別のストリームなっていることを利用しているようだ。以前、「テレビCMの広告モデルは大丈夫なのか?」に書いたが、やはりテレビCMのビジネスモデルにとっては大変な時代のようだ。

書評

「ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる」

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる
梅田さんの「ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる」売れてるようだ。また私が見ている有名どころのブログではほぼすべてのブログで書評が書かれておりいろいろなニュースサイトでインタビューが掲載されている。本の発売は梅田さんのブログMy Life Between Silicon Valley and Japanで知っていたので、私は発売日に本屋でゲット。もちろん初版。

梅田さんを始めて知ったきっかけもブログだった。友達のブログで「電車男」が紹介されていて、その「電車男」を紹介するリンクが当時梅田さんがCNET Japanで連載していたブログ英語で読むITトレンド「電車男」に見る2ch文学の可能性というエントリーだったからである。ここで梅田さんの「電車男」に対する分析は以下の通りで、まったく恐れ入る。

結論。鈴木さんの言う「「青い鳥」と「電車男」にみる2ch文学の可能性について」の「青い鳥」については知らないが、「電車男」は立派な「2ch文学の誕生」である、と僕は思った。まぁ「文学」などというと、専門家の方から異論が出るかもしれないので、「新種のエンターテイメント」と言い換えてもよいが、これは間違いなくテレビドラマの原作にはなるのではないか。僕たち夫婦の今週の会話における「電車男」シェアは凄いものがある。2人で、暇さえあれば「電車男」の話をしている。

このいい意味で大人らしくない分析をきっかけに梅田さんに興味を持ち梅田さんのブログを読み始め、去年はとうとう平日の夜に都内まで梅田さんのセミナーを聞きにいったりもした。この「電車男」に関するエントリーが書かれたのが2004年6月だからまだ2年も経っていないが、今までに梅田さんにはブログを通してずいぶんといろいろなことを教えてもらったと思う。この本の中で将棋の羽生善治さんの発言を受けて次のように述べている。

「ITとネットの進化によって将棋の世界に起きた最大の変化は、将棋が強くなるための高速道路が一気に敷かれたということです。でも高速道路を走りぬけた先では大渋滞がおきています」
あるとき、羽生さんは簡潔にこう言った。聞いた瞬間、含蓄のある深い言葉だと思った。

(中略)

これでもかこれでもかと厖大な情報が日々ネット上に追加され、グーグルをはじめとする恐ろしいほどに洗練された新しい道具が、片っ端からその情報を整理していく。いったん誰かによって言語化されてしまった内容は、ネットを介して皆と共有される。よって後から来る世代がある分野を極めたいという意思さえ持てば、あたかも高速道路を疾走するかのように過去の叡智を吸収することができるようになった。これが「高速道路の整備」の意味である。

これを読んで私が深く思うのは、梅田さんは「シリコンバレーで何がおこっているか、そしてこの先どうなるのか?」という分野の強力な高速道路を作り、さらに車線を増やし、伸ばしているということだ。そしてオープンソースと同じで「おもしろそう!」と思った別の人がどんどん集まってきてブログで意見交換しながらこの高速道路建設にどんどん参加してきてどんどん大きくなってきている。この様子を見ていると、いわゆる「あちら側」の分野で取り残されぎみな日本でも、なんだか面白いことが起こりそうな気がしてきてわくわくしてくるから不思議なものである。

ともあれこの本、とても読みやすいので、「グーグルって何で儲けてるの?」とか「Web2.0やロングテールって結局何?」と思っている人にお勧めの本です。あと3月13日(月)の朝日新聞の第三面にこの本の全五段広告が載るそうです。

ホームシアター

Passion lives here

引っ越したのをきっかけにホームシアターをプロジェクターからリア・プロジェクション・テレビに変え、さらに調子に乗ってAVアンプも新調。今回、プロジェクターかリアプロジェクターにするか悶々と悩んだが、やはりリアプロで正解。確かに電気を消した状態ではプロジェクターの方が綺麗だけど結局あまり使わなくなってしまう。リビングに置く場合、いつも使えるリアプロの方がおすすめです。ただしリビングとは別にシアタールームを作る場合は、迷うことなくプロジェクターでしょう。

55インチでも十分大きなリアプロで見るハイビジョンは本当に美しく「思えば遠くへ来たもんだ」と感慨にひたることしばし。ちなみに買ったのは楽天で売ってる「SANYO 55V型液晶プロジェクションテレビ LP-55WR1」で20万を切ってこの性能は本当にコストパフォーマンスが高いと思う。ちなみにプラズマの55インチだと軽く50万以上する。家電店の明るい照明の下ではリアプロは暗く見えるが家で見たらそんなことはなかった。前に「ぐーたら週末@サンノゼ」で書いたが、部屋に1つの照明ぐらいの普通の家の明るさの下だと「画質はさほどかわらないかむしろいいくらいだろう」というのが私の意見。そういえば、アメリカの家電店ではホームシアターのコーナー自体が少し照明を落としていた。日本の展示方法だとリアプロはまず売れないだろうが、もしかしたらそれも計算ずくなのだろうか。

で、この新しいホームシアターでリアルタイムで女子フィギュアのフリースタイルを見る。がんばって早起きして安藤美姫から見る。4回転ジャンプに挑戦した安藤も、終わったあと「足が動かない」と言うぐらい全力を出し切った村主も、そしてそして大舞台でも動じることなく堂々と滑りきった荒川もみんな本当に最高だった。会場のスケートリンクにかざってあったトリノ・オリンピックのテーマ「Passion lives here」が、まさにこの女子フィギュアにぴったりでとても印象的でした。

エクスペリエンス

ピンチをチャンスに変えるアフターケアと、ピンチをさらに追い込むアフターケア

今月のはじめに引越しをしたわけだが、引越しシーズンでもないので油断して直前に前に使った「サカイ引越センター」に電話をしたら「もうトラックがありません」と言われた。で、大手の別の業者に連絡してみたところ、トラックが確保できるというので今回はその別の業者にしてみた。

で、引越しが終わってしばらくしたある日、ポタポタと水の漏れる音に気づいて見てみると洗濯機の給水ホースから水が漏れている。で、引越し業者が「これは要りません」と言って、ねじでしめる継手(つぎて)を使わず直接ホースを蛇口にさしていたのでそれが原因だろうと思い継手をとると、なんと蛇口にパッキンが残っていた。これは明らかに継手のパッキンで、はずれたパッキンを継手にはめようと思ってもはまらない。当然もう一度蛇口にさしても水がいきおいよく漏れてくる。洗濯機の説明書をみても継手を直接蛇口にさすような話は載っていない。

微妙なケースだが一応、引越し業者に電話していきさつを話すと「とにかく一度見せてくれ」とのこと。私としては明らかに壊れたので保障してくれないのなら来なくていいというニュアンスだったが、「とにかく一度見せてくれ」というので来てみてもらった。で、本当に漏れるを確かめるわけでもなく話を聞いただけで「パッキンの寿命なのでうちでは何も出来ません。」などとせちがらいことを言う。近年まれにみるぐらい頭に来て「もう結構です」と言って追い返した。

以前のエントリー「PIXUSその後」で書いたように、ヨドバシカメラとキャノンの例を通して、カスタマーサービスにおいて失敗してもアフターケア次第でピンチをチャンスに変えて、顧客満足度を向上させれるという教科書的な例を経験したが、今回はまったく逆のケースだ。「悪いうわさ」は「良いうわさ」の10倍のスピードで伝播するらしい。

真実としては本当にパッキンの寿命かもしれない。重要なのは、「引っ越す前は漏れていなかったのに、説明書に載っていない方法でホースをつなげてあって、取ってみたらパッキンが外れて壊れてしまった」というケースに対して「パッキンの寿命です」と言われて納得するかどうか、顧客の立場に立って想像できる能力があるかどうかだろう。

結局水漏れは2,000円の給水ホースを買ってきて自分でつけると簡単に直った。が、今回腹が立ったのはそれどころではないので、せめて自分が他人にサービスの仕事をする上の教訓とすることにする。ちなみに今回の引越しで、中古で10年物のBSアンテナが壊れて、さらにエアコンの音が若干大きくなった気がする。これらも微妙なケースだが上の件もあるのでますます疑わしく思っている。次は絶対違う業者にするぞー。

エクスペリエンス

引越しして思いついた郵政公社に対する要望

引越ししたのでカード会社やWILLCOMなどに「住所が変わりました」といちいち電話したりしないといけない。まだやってないが非常に面倒である。

ここでふと思ったのが、なぜ電子メールの転送サービスのようなものがないのかという疑問である。たいていのプロバイダーはメールの転送サービスを提供している。なので、プロバイダーを変えるたびにいちいちアマゾンに登録しているアドレスを変えたりはしない。(もっとも電子メールの場合、転送しなくても違うプロバイダーに接続していてもPOP3経由でメールを受信することは可能だが)

私がリアルメールの配送会社たる郵政公社にして欲しいサービスは、転居届けを出しての転送期間の廃止(現在は1年間)と何度転居しても転送してもらえるサービスである。が、リアルメールでこれをやるのは難しいだろう。なので郵政公社がユニークな番号(仮に住所番号とする)を希望者に割り振り、ユーザーがその番号に対する住所を登録するとその住所に届くというのはどうだろう?あて先に住所の代わりに住所番号を書くと、郵政公社がリアルメールの配送を受け付けた際に登録済みの住所を引いてその住所に配送する。どのネットワークにつながっても一意のIPアドレスで通信できるようになるMobile IPのようなものである。

この仕組みだとユーザーが引っ越した場合は郵政公社のホームページなどで自分の住所番号の住所を更新するだけですむ。クロネコヤマトなどには郵政公社が格安でこのデータベースを公開すればよい。もちろん転居先を知られたくない人は、新たに住所番号を取得することも可能である。こうするとこの住所番号が恒久連絡先となり、「住所変わりました」という電話から永遠に開放される。欠点としてはなんといってもあて先が味もそっけもない番号に変わって趣がなくなることだ。世の中、この例のように技術的にはちっとも困難でなく、みんなハッピーになるというのになぜか存在しないものが多すぎる。

近い将来クレジットカードや携帯の請求書も電子メールになり、そもそもリアル住所などどうでもよいのかも知れないが、通販での配送はなくならないだろう。ちなみに私のdaitoku@saitoudaitoku.comというメールアドレスは死ぬまで使う予定である。いや、もしも可能ならば死んだ後も永久欠番ならぬ永久ドメインにしたいと本気で考えている。

日記

スキーとバイクの奇妙な類似性

この週末会社の友達と日帰りで行きつけの富士見パノラマリゾートにスキーに行ってきた。ここは中央自動車道沿いで普通に滑れるスキー場の中では、最も首都圏に近いので行きつけになってしまった。またここはリフトよりもむしろ、ゴンドラに乗って上まで行って3kmのコースを下るのがユニークな点だ。で、今週は軽い筋肉痛を起こしている。もっとも筋肉痛が出たのは、なぜか半日遅れだった。

さてスキーに行って、気づいたのが「スキーとバイクってとても似てるのでは?」ということである。どちらも素人だが、私なりに似ていると思った点は以下の通りである。

- どちらも人間以外の力で滑る(走る)
- 体(車体)を傾けることによりターン(コーナリング)を楽しむ
- ターン(コーナリング)を切り返すときは、一気に加重を抜いて切り返す

で、疑問に思ったのは「なぜバイクだと筋肉痛にならないのに、スキーだとなるのか?」ということである。まず考えられるのが、スピードと旋回半径の違いだろう。はるか昔、物理で習ったように遠心力は速度の二乗に比例して、旋回半径に反比例する。そして遠心力と重力の比率でバンク角がきまる。面倒なので計算はしないが、私の経験からはバイクの方が遠心力が少ないとは思えない。むしろ多いように思う。

で、いろいろと考えた結果たどり着いた結論が、筋肉痛の原因は雪面を押さえつけている力だという仮説だ。しかしスキーのターンの最中は雪面を押さえつけてはいるが、おそらくエレベーターの上昇しはじめのときと大差なく、また力学的にも何の仕事もしていない。ではなぜ筋肉痛になるかというと、膝を落としているからだ。これはスノーボードでも同じだが、滑っている間は膝を落としてスクワット状態にして、刻々と変化する加重に柔軟に対応しなくてはならない。例えば今回の私の場合、降りるのに20分くらいかかる3kmのコースを6本滑ったので滑っていた時間は20×6=2時間で、止まって休んだ時間をのぞくと1時間ぐらいだろう。ということは家で休みながら計1時間スクワットするとだいたい同じ運動量になるはずだ。しかもジョーバのように上下左右に揺さぶったり振動したりする台の上でやると、さらにスキーやスノーボードの運動量と近くなり効果的だ。おそらく下半身強化に最適だと思うが、商品化は難しいと思う。まずはなんかいいネーミングないだろうかと考えてみるが思いつかず。

IT業界, エクスペリエンス

テレビCMの広告モデルは大丈夫なのか?

最近のエントリー「GyaOを見て思ったテレビの広告モデル」の続きである。前回は動画をネット配信することにより、視聴者に合わせてきめ細かくマーケティングが出来そうじゃん!みたいな話だったが、では今のテレビ放送のCMってどうよって思ったわけである。

例えば私の場合、家ではパソコンのキャプチャーカードが自動録画したものしか見ておらず、リアルタイムでチャンネルを回しながら見ると事がほとんどなくなった。ちなみに自動録画のキーワードは「ガイアの夜明け、島田紳助、常盤貴子、佐藤浩市、ミラクル☆シェイプ、田舎に泊まろう、ダウンタウン、恋のから騒ぎ、黒木瞳」だ。そんでもって、勝手に録画された中からその日の気分で適当に選んで見ている。

このとき自動録画された一覧の中にさりげなく「これはmixi友達の○○さんのイチオシ」とかあると、昼食時や飲み会などで自分だけ見てないときや、自分しか見てないといった悲しいシチュエーションが減って、話もはずむのでステキである。が、まだない。結局、自動録画された番組も半分も見ることなく1ヶ月ぐらいで全部消しており、そもそも録画番組も含めてもテレビを見ている時間が相当減っている。

さて問題のCMだが録画した番組なので、容赦なく全部スキップである。スキップは30秒スキップボタンを連打するのだが、最近のバラエティーは、ザッピングしている視聴者を捕まえるためにたいていCMの後にもう一度あおるので、スキップしすぎてもむしろちょうどいいぐらいだ。もっとも番組ごとのCMのタイミングをネットで提供して、再生時にスキップするようにすればユーザーからするといっさいCMが見えなくなり、非常にハッピーなのだがまだないのだろうか?ちなみにCMのタイミングはWeb 2.0っぽく、せっせとコマ単位でCMをはずしてDVDにライブラリー化にしている人のを再利用したり、すでに見た人のスキップタイミングを集めて平均値を再利用したりするとかっこいい。

まあしかし、私の場合は特別で普通の人はまだまだCMを見ているのだろう。そうだとしても、あれだけばんばんやっているCMがどれだけ購買に結びついているか前から疑問に思っていた。と思っていたら面白い記事「民法の根幹を揺るがす、ある深刻な事態(3)」を見つけた。この記事、連載3回目なのだが今までは松下電器が持っているCM枠のすべてを10日間の間、問題のある石油ファンヒーターの広告に差し替えても、大画面テレビのビエラの売り上げに影響がなかったことなどを取り上げており、さらに今回は次のようにあった。

もう何年も前のことだが、筆者は、テレビの最大の「お得意様」であるバストイレタリー・メーカーの宣伝部員から、「私たちのいちばんの悩みは、あれだけ売っているテレビCMがどれくらい効果があるか、ハッキリしないことなんですよ」と聞いたことがある。

なるほど、CMをばんばん売っているほうもやはりどれだけ効果があるか分からないらしい。私の場合でもむしろ、尊敬するスタパ齋藤さんの連載記事のほうがよっぽど購入に結びついている。ていうか結びつきまくりだ。また欲しい製品があるとメーカーのページではスペックをチェックするだけで、あとは「(製品名) 感想」とか「(製品名) レビュー」などのキーワードでぐぐりまくっている。最近見た大好きな番組、ガイアの夜明けの「膨張!クチコミ巨大市場 〜ネット時代の消費革命〜」の回でも、普通の消費者の化粧品に対するコメントを集めたアットコスメで人気の商品がほとんど宣伝もないのに飛ぶように売れていると紹介していた。そういえば何か大きな買い物をするときはkakaku.comの口コミも熟読している。

と考えると、少なくても私が物ごころついて以来、何の疑問も持たなかったテレビCMのビジネスモデルも、最近ではハードディスクレコーダーにスキップされるは、別のメディアが出てきて脅かすわでなんとも大変な時代である。

自宅サーバー

引っ越しました(Bフレッツ・マンションタイプにて配信中)

引っ越したあと、なんとかサーバーの部品を発掘して組み立てて、プロバイダーにコースの変更届をだして、固定IPを申請して、ドメイン業者のDNSサーバーのエントリーを書き換えたのが、月曜日の早朝。なんで、おそらくすべてのDNSキャッシュが書き換わるのに24時間ぐらいかかるので遅いところでは昨日いっぱいこのサイトは見えなかったかも知れません。現在は安定稼動中です。

さて気になるスピードですが、さっそく計測サイトで測定してみたところ下り30Mbps、上り15Mbpsとかなり減速していました(以前は上り下りとも50Mbps以上)。工事に来たNTTの業者のPCだとフレッツスクェアで70Mbpsとか出ていたんだけど、このサーバーにルーターさせてるのがいけないのでしょうか?

とはいえ実用にはほぼ問題ないし料金も半分くらいになったのでよしとします。今後ともsaitoudaitoku.comをよろしく!